Next.jsのプロジェクトへCSS-in-JS ライブラリ Linaria(リナリア)を導入するまでの手順
Next.jsのプロジェクトへCSS-in-JS ライブラリ Linaria(リナリア)を導入するまでの手順をメモします。
Linaria(リナリア)
Linariaとは?
Linariaとは、オープンソースで開発されているCSS in JS形式のライブラリになります。
JSへスタイルを記述して実装できるのですがビルド時に独立したCSSとして出力することができます。
Linariaの特徴
- styled-componentsと同様のインターフェース
- ビルド時に CSS を生成することでランタイムでのスタイル生成を無くすことができる
- stylelintでCSSのリントが出来る
styled-componentsと同様のインターフェース
styled-commponents
Tsximport { styled } from 'styled-components'
const Box = styled.div`
height: 200px;
width: 200px;
background-color: blue;
`;
export default function Home(): ReactElement {
return (
<Box />
);
}
Linaria
Tsximport { styled } from 'linaria/react';
const Box = styled.div`
height: 200px;
width: 200px;
background-color: blue;
`;
export default function Home(): ReactElement {
return (
<Box />
);
}
公式サイト
Linaria – zero-runtime CSS in JS library
Github
やること
環境
- Mac OS Big SUR 11.3.1
- yarn 1.22.10
- Node 14.17.1
- Next.js 11.0.1
ファイル操作で利用する Unix コマンドについて
基本的なディレクトリ作成やファイル操作は Unix コマンドを利用します。
Unix コマンドについて詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
事前準備
Node.js 環境が必要
事前準備として Node.js が利用できる環境で実施します。
Node.js の環境の構築について詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
yarn コマンドのインストール
事前準備として Yarn が利用できる環境で実施します。
Yarn コマンドのインストールについて詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
TypeScript環境で実施
事前準備として TypeScript が利用できる環境で実施します。
TypeScript の実行環境の構築について詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
プロジェクトの作成
プロジェクトディレクトリを作成
~/next-linaria-sample
というプロジェクトディレクトリを作成します。
terminal$ mkdir ~/next-linaria-sample
プロジェクトディレクトリへ移動
作成した~/next-linaria-sample ディレクトリへ移動します。
terminal$ mkdir ~/next-linaria-sample
yarn を初期化をして package.json を作成
yarn でプロジェクトの初期化を行います。
npm で実施する方は必要に応じて変更してください。
terminal$ yarn init -y
yarn init v1.22.10
warning The yes flag has been set. This will automatically answer yes to all questions, which may have security implications.
success Saved package.json
✨ Done in 0.08s.
必要なパッケージのインストール
必要なパッケージ
- linaria
- next
- next-linaria
- react
- react-dom
- @babel/core
- @babel/preset-env
- @types/node
- @types/react
- typescript
パッケージのインストール
yarn add
コマンドで必要パッケージをまとめてインストールします。
terminal$ yarn add linaria next next-linaria react react-dom
開発に関連するパッケージのため -D
オプションを付与しています。
terminal$ yarn add @babel/core @babel/preset-env @types/node @types/react typescript
インストールしたパッケージを確認
perl "dependencies": {
"linaria": "^2.1.0",
"next": "^11.0.1",
"next-linaria": "^0.11.0",
"react": "^17.0.2",
"react-dom": "^17.0.2"
},
"devDependencies": {
"@babel/core": "^7.14.6",
"@babel/preset-env": "^7.14.7",
"@types/node": "^16.0.0",
"@types/react": "^17.0.13",
"typescript": "^4.3.5"
}
設定ファイルを作成
tsconfig.json を作成
プロジェクトルートへ tsconfig.json を作成します。
terminal$ vi tsconfig.json
tsconfig.json の設定例
tsconfig.json{
"compilerOptions": {
"target": "es5",
"lib": ["dom", "dom.iterable", "esnext"],
"allowJs": true,
"skipLibCheck": true,
"strict": false,
"forceConsistentCasingInFileNames": true,
"noEmit": true,
"esModuleInterop": true,
"module": "esnext",
"moduleResolution": "node",
"resolveJsonModule": true,
"isolatedModules": true,
"jsx": "preserve"
},
"include": ["next-env.d.ts", "**/*.ts", "**/*.tsx"],
"exclude": ["node_modules"]
}
ts-config のオプションはこちらの記事を参考にしてください
サンプルアプリの構築
Next.jsのアプリケーションを作成していきます。
linariaをNext.jsで使う設定
linariaを利用できるようにするために
next.config.js
を作成してnext-linariaの設定を追加します。
terminal$ vi ~/next-linaria-sample/next.config.js
下記内容を追記します。
next.config.js
~/next-linaria-sample/next.config.js
babelの設定
.babelrcを追加しbabelの設定を追加します。
terminal$ vi ~/next-linaria-sample/.babelrc
.babelrc
.babelrc{
"presets": ["next/babel", "linaria/babel"]
}
ソースディレクトリの作成
プロジェクトルートへsrc
ディレクトリを作成します。
terminal$ mkdir src
pagesディレクトリの作成
作成した src
ディレクトリの中にpages
ディレクトリを作成します。
terminal$ mkdir src/pages
index.tsxの作成
作成したpages
ディレクトリへ index.tsx を追加します。
terminal$ vim ~/next-sample/pages/index.tsx
下記内容を追記します。
index.tsx
javascriptimport React, { ReactElement } from 'react';
import { styled } from 'linaria/react';
// default
const Box = styled.div`
height: 200px;
width: 200px;
margin-bottom: 20px;
background-color: blue;
`;
// extend
const Box2 = styled(Box)`
background-color: red;
`;
// props
const Box3 = styled(Box)<{ color: string }>`
background-color: ${(props) => props.color};
`;
export default function Home(): ReactElement {
return (
<React.Fragment>
<Box />
<Box2 />
<Box3 color={'green'} />
</React.Fragment>
);
}
通常のコンポーネント
css// default
const Box = styled.div`
height: 200px;
width: 200px;
margin-bottom: 20px;
background-color: blue;
`;
// 中略
<Box />
コンポーネントを継承
javascript// extend
const Box2 = styled(Box)`
background-color: red;
`;
// 中略
<Box2 />
コンポーネントへpropsを渡す
scss// props
const Box3 = styled(Box)<{ color: string }>`
background-color: ${(props) => props.color};
`;
// 中略
<Box3 color={'green'} />
サンプルアプリの起動
アプリケーションを起動させていきます。
npm scriptsへ起動コマンドの追加
package.json
のscripts
へ起動コマンドを追記します。
Next.jsの開発時の起動コマンドは next dev
です。
terminal$ vim ~/next-sample/package.json
下記を追記します。
追記する内容
json "scripts": {
"dev": "next dev"
},
起動コマンドの実行
yarn dev
コマンド実行します。
terminal$ yarn dev
ready - started server on 0.0.0.0:3000, url: http://localhost:3000
// 中略
wait - compiling...
event - compiled successfully
コンソールへsuccessfully
と表示されたらアプリケーション起動は成功です。
ブラウザからアクセス
アプリケーションが起動したのでブラウザからアクセスしてみます。
http:localhost:3000
へアクセスしてみてください。
先ほど作成したコンポーネントの表示が確認できます。
エイリアスからインポートする時のエラー
コンポーネントのインポートにエイリアスを利用するとエラーが発生したためそのエラーの対応について別で記事を作成しました。
エイリアスを利用する際は合わせて確認いただければと思います。
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