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Dify のインストール手順と初期セットアップガイド

Dify のインストール手順と初期セットアップガイド

Dify は、AI アプリケーションを簡単に構築・デプロイできるオープンソースのプラットフォームです。本記事では、Dify を実際に使い始めるための具体的な手順を解説します。Docker を使用したインストール方法と、ローカル開発環境でのセットアップ方法の両方を紹介しますので、ご自身の環境に合わせて最適な方法を選択してください。

事前準備と要件確認

Dify をインストールする前に、以下の要件を満たしていることを確認してください。

システム要件

  • CPU: 2 コア以上
  • メモリ: 4GB 以上
  • ストレージ: 20GB 以上の空き容量
  • OS: Linux、macOS、Windows(WSL2 推奨)

必要なツールとソフトウェア

  • Docker Engine 20.10.0 以上
  • Docker Compose 2.0.0 以上
  • Git
  • Node.js 18.0.0 以上
  • Yarn 1.22.0 以上

環境変数とセキュリティ考慮事項

セキュリティを確保するために、以下の環境変数を適切に設定する必要があります:

  • SECRET_KEY: アプリケーションの暗号化キー
  • DATABASE_URL: データベース接続文字列
  • REDIS_URL: Redis 接続文字列
  • STORAGE_TYPE: ストレージタイプ(local/s3)
  • STORAGE_LOCAL_PATH: ローカルストレージのパス

Docker を使用した Dify のインストール

Docker と Docker Compose のセットアップ

まず、Docker と Docker Compose がインストールされていることを確認します:

bashdocker --version
docker-compose --version

Dify の Docker イメージ取得

公式の Docker イメージを使用してインストールします:

bashgit clone https://github.com/langgenius/dify.git
cd dify

docker-compose.yml の設定と起動

docker-compose.ymlファイルを作成し、以下の内容を設定します:

yamlversion: '3.8'

services:
  web:
    image: langgenius/dify-web:latest
    ports:
      - '3000:3000'
    environment:
      - SECRET_KEY=your-secret-key
      - DATABASE_URL=postgresql://postgres:postgres@db:5432/dify
      - REDIS_URL=redis://redis:6379/0
    depends_on:
      - db
      - redis

  db:
    image: postgres:14
    environment:
      - POSTGRES_USER=postgres
      - POSTGRES_PASSWORD=postgres
      - POSTGRES_DB=dify
    volumes:
      - postgres_data:/var/lib/postgresql/data

  redis:
    image: redis:6
    volumes:
      - redis_data:/data

volumes:
  postgres_data:
  redis_data:

設定が完了したら、以下のコマンドで起動します:

bashdocker-compose up -d

ローカル開発環境での Dify セットアップ

Node.js と Yarn の環境構築

Node.js と Yarn をインストールします:

bash# Node.jsのインストール(macOSの場合)
brew install node

# Yarnのインストール
npm install -g yarn

ソースコードのクローンと依存関係インストール

bashgit clone https://github.com/langgenius/dify.git
cd dify
yarn install

開発サーバーの起動と動作確認

bashyarn dev

サーバーが起動したら、ブラウザで http:​/​​/​localhost:3000 にアクセスして動作確認を行います。

初期設定とアカウント作成

管理者アカウントの作成

  1. ブラウザで http:​/​​/​localhost:3000 にアクセス
  2. 「Sign Up」をクリック
  3. 必要な情報を入力してアカウントを作成

基本設定の構成

  1. ダッシュボードにログイン
  2. 「Settings」メニューから基本設定を構成
    • サイト名
    • 言語設定
    • タイムゾーン
    • メール設定

API キーとシークレットの設定

  1. 「API Keys」セクションに移動
  2. 「Create New API Key」をクリック
  3. API キーの名前と権限を設定
  4. 生成された API キーを安全な場所に保存

データベースとストレージの設定

PostgreSQL の設定

bash# データベースの作成
createdb dify

# マイグレーションの実行
yarn prisma migrate dev

Redis の設定

bash# Redisの起動
redis-server

# 接続確認
redis-cli ping

ファイルストレージの設定

ローカルストレージを使用する場合:

bash# ストレージディレクトリの作成
mkdir -p storage/uploads

S3 を使用する場合、以下の環境変数を設定:

bashSTORAGE_TYPE=s3
AWS_ACCESS_KEY_ID=your-access-key
AWS_SECRET_ACCESS_KEY=your-secret-key
AWS_REGION=your-region
AWS_BUCKET=your-bucket

まとめ

Dify のインストールと初期セットアップについて、Docker を使用した方法とローカル開発環境での方法を解説しました。どちらの方法も、適切な環境変数の設定とセキュリティ考慮が重要です。本記事の手順に従って設定を行うことで、Dify を安全に運用することができます。

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