Clips AI で書き出しが止まる時の原因切り分け:メモリ不足・コーデック・権限
動画編集の作業で、せっかく編集が終わったのに書き出しの段階で処理が止まってしまう経験は、誰にとってもストレスですよね。特に Clips AI のような自動編集ツールを使っている場合、どこに問題があるのか見当がつかないことも多いのではないでしょうか。
本記事では、Clips AI で書き出しが途中で止まってしまう時の原因を特定し、解決するための具体的な手順を解説します。メモリ不足、コーデックの問題、権限エラーという 3 つの主要な原因に焦点を当て、それぞれの切り分け方法と対処法をご紹介しますね。
背景
Clips AI における書き出し処理の仕組み
Clips AI は、動画の切り抜きや字幕生成を AI で自動化する動画編集ツールです。編集完了後の書き出し処理では、複数のステップを経て最終的な動画ファイルを生成します。
この書き出しプロセスは、以下のような流れで進行していきます。
mermaidflowchart TD
start["書き出し開始"] --> load["編集データ読み込み"]
load --> decode["元動画のデコード"]
decode --> process["AI処理・エフェクト適用"]
process --> encode["新しいコーデックでエンコード"]
encode --> write["ファイル書き込み"]
write --> finish["書き出し完了"]
decode -.->|メモリ不足| error1["Error: Out of Memory"]
encode -.->|コーデック不対応| error2["Error: Codec Failed"]
write -.->|権限エラー| error3["Error: Permission Denied"]
各ステップでは、システムリソース(メモリ、CPU、ストレージ)や外部ライブラリ(コーデック)、OS の権限設定など、さまざまな要素が関わってきます。そのため、どこかで問題が発生すると書き出しが止まってしまうわけです。
システムリソースと依存関係
書き出し処理は、通常の動画再生と比べて遥かに多くのシステムリソースを必要とします。4K 動画や長時間の動画を扱う場合、メモリ使用量は数 GB に達することも珍しくありません。
また、動画コーデック(H.264、H.265、VP9 など)のエンコード・デコード処理には、専用のライブラリや OS の機能を利用するため、環境によって挙動が異なることがあるのです。
課題
書き出しが止まる時の典型的な症状
Clips AI で書き出しが止まる場合、以下のような症状が現れます。
| # | 症状 | よくある原因 |
|---|---|---|
| 1 | プログレスバーが途中で止まる | メモリ不足、コーデックエラー |
| 2 | エラーメッセージが表示される | 権限エラー、コーデック不対応 |
| 3 | アプリケーションがフリーズする | メモリリーク、CPU 負荷過多 |
| 4 | 書き出しファイルが 0 バイトになる | 書き込み権限エラー、ディスク容量不足 |
これらの症状は、原因が複合的に重なっていることもあり、一つずつ切り分けていく必要があります。
原因特定が難しい理由
書き出し処理が止まる原因を特定するのが難しい理由は、主に以下の 3 点です。
エラーメッセージが不明瞭
多くの動画編集ツールでは、内部で発生したエラーが抽象的なメッセージとして表示されるため、根本原因がわかりにくいことがあります。例えば「書き出しに失敗しました」というメッセージだけでは、メモリが原因なのか、コーデックが原因なのか判断できませんよね。
複数の要因が絡み合う
メモリ不足とコーデックエラーが同時に発生するケースや、権限エラーとディスク容量不足が重なるケースもあります。一つの問題を解決しても、別の問題が残っていると書き出しは成功しません。
環境依存性が高い
OS のバージョン、インストールされているコーデック、ハードウェアスペック、セキュリティ設定など、実行環境によって発生する問題が異なるため、一般的な解決策が通用しないこともあるのです。
解決策
原因切り分けの基本フロー
書き出しが止まる問題を解決するには、まず原因を特定することが重要です。以下のフローチャートに従って、段階的に原因を切り分けていきましょう。
mermaidflowchart TD
start["書き出しが止まった"] --> check1{"エラーメッセージは<br/>表示されているか?"}
check1 -->|はい| read_error["エラーメッセージを確認"]
check1 -->|いいえ| check_freeze{"アプリが<br/>フリーズしているか?"}
read_error --> error_type{"エラーの種類"}
error_type -->|Permission Denied| fix_permission["権限の確認・修正"]
error_type -->|Out of Memory| fix_memory["メモリ不足の対処"]
error_type -->|Codec Error| fix_codec["コーデックの確認・変更"]
check_freeze -->|はい| check_resource["リソースモニタで確認"]
check_freeze -->|いいえ| check_progress["プログレスバーの確認"]
check_resource --> resource_type{"何が不足?"}
resource_type -->|メモリ| fix_memory
resource_type -->|CPU| reduce_load["処理負荷を軽減"]
resource_type -->|ディスク| fix_disk["ディスク容量確保"]
このフローに従って、それぞれの原因に対する具体的な対処法を見ていきます。
メモリ不足の診断と対処
メモリ不足の診断方法
書き出し中にメモリ不足が発生しているかを確認するには、OS のリソースモニタを使用します。
Windows の場合
タスクマネージャーを開いて、メモリ使用率を確認します。
powershell# PowerShell でメモリ使用状況を確認
Get-Process | Sort-Object WorkingSet -Descending | Select-Object -First 10 Name, @{Name="Memory(MB)";Expression={[math]::Round($_.WorkingSet / 1MB, 2)}}
macOS の場合
アクティビティモニタまたはターミナルでメモリ使用状況を確認します。
bash# メモリ使用状況を確認
top -l 1 | grep PhysMem
メモリ使用率が 90% を超えている場合、メモリ不足が原因である可能性が高いです。
メモリ不足の対処法
メモリ不足が原因と判明した場合、以下の対処法を試してみましょう。
1. 他のアプリケーションを終了する
書き出し処理中は、ブラウザや他の動画編集ソフトなど、メモリを消費するアプリケーションを終了します。
bash# macOS で Chrome のプロセスを確認
ps aux | grep Chrome
powershell# Windows で Chrome を終了
Stop-Process -Name chrome -Force
2. プロジェクト設定を調整する
Clips AI の設定で、プレビュー品質や処理の並列度を下げることでメモリ使用量を削減できます。
| # | 設定項目 | 推奨値 | 効果 |
|---|---|---|---|
| 1 | プレビュー解像度 | 720p 以下 | メモリ使用量 30-40% 削減 |
| 2 | 並列処理数 | CPU コア数の 50% | メモリと CPU のバランス改善 |
| 3 | キャッシュサイズ | 2GB 以下 | ディスクキャッシュでメモリ節約 |
3. システムの仮想メモリを増やす
物理メモリが不足している場合、仮想メモリ(スワップファイル)を増やすことで一時的に対処できます。
powershell# Windows でページファイルサイズを確認
wmic pagefile list /format:list
ただし、仮想メモリは物理メモリより遥かに遅いため、根本的な解決にはなりません。長期的にはメモリの増設を検討しましょう。
コーデック問題の診断と対処
コーデックエラーの診断方法
コーデック関連のエラーは、以下のようなメッセージで表示されることが多いです。
典型的なエラーメッセージ
vbnetError: Failed to initialize video encoder
Error Code: CODEC_NOT_FOUND
Message: The requested codec 'h264_nvenc' was not found.
vbnetError: Unsupported codec
Error Code: CODEC_NOT_SUPPORTED
Message: Codec 'hevc' is not supported on this platform.
これらのエラーが表示された場合、コーデックに問題がある可能性が高いです。
システムのコーデック情報を確認する
FFmpeg を使用して、システムにインストールされているコーデックを確認できます。
bash# インストール済みのエンコーダーを確認
ffmpeg -encoders | grep h264
出力例:
objectivecV..... libx264 libx264 H.264 / AVC / MPEG-4 AVC / MPEG-4 part 10
V..... h264_videotoolbox VideoToolbox H.264 Encoder (macOS)
bash# 特定のコーデックが利用可能か確認
ffmpeg -hide_banner -codecs | grep hevc
Windows の場合、DirectShow のコーデック情報も確認します。
powershell# DirectShow フィルター情報を確認
Get-ItemProperty 'HKLM:\SOFTWARE\Classes\CLSID\*' | Where-Object {$_.'(default)' -like '*codec*'}
コーデック問題の対処法
コーデックに問題がある場合、以下の対処法を試してください。
1. 出力コーデックを変更する
Clips AI の書き出し設定で、より互換性の高いコーデックを選択します。
| # | コーデック | 互換性 | 品質 | ファイルサイズ |
|---|---|---|---|---|
| 1 | H.264 (libx264) | ★★★★★ | ★★★★☆ | 中 |
| 2 | H.265 (HEVC) | ★★★☆☆ | ★★★★★ | 小 |
| 3 | VP9 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | 小 |
| 4 | AV1 | ★★☆☆☆ | ★★★★★ | 極小 |
初心者の方には、互換性が最も高い H.264 (libx264) をおすすめします。
2. ハードウェアアクセラレーションを無効にする
GPU を使ったハードウェアエンコード(h264_nvenc、h264_qsv など)が原因でエラーが発生している場合、ソフトウェアエンコードに切り替えます。
javascript// Clips AI の設定ファイル例(config.json)
{
"export": {
"encoder": "libx264", // h264_nvenc から変更
"hardwareAcceleration": false,
"preset": "medium"
}
}
3. コーデックライブラリを更新する
古いバージョンのコーデックライブラリを使用している場合、最新版に更新することで問題が解決することがあります。
bash# macOS で FFmpeg を更新(Homebrew 使用)
brew upgrade ffmpeg
powershell# Windows で FFmpeg を更新(Chocolatey 使用)
choco upgrade ffmpeg
権限エラーの診断と対処
権限エラーの診断方法
権限エラーは、以下のようなメッセージで表示されます。
典型的なエラーメッセージ
vbnetError: Permission denied
Error Code: EACCES
Message: Cannot write to '/Users/username/Videos/output.mp4'
Path: /Users/username/Videos/output.mp4
vbnetError: Access is denied
Error Code: 0x80070005
Message: The system cannot access the specified file or directory.
これらのエラーが表示された場合、ファイルやディレクトリへのアクセス権限に問題があります。
ファイル・ディレクトリの権限を確認する
macOS/Linux の場合
bash# 出力先ディレクトリの権限を確認
ls -la /Users/username/Videos/
出力例:
diffdrwxr-xr-x 5 username staff 160 Nov 26 10:30 .
drwxr-xr-x 8 username staff 256 Nov 25 15:20 ..
-rw-r--r-- 1 root staff 0 Nov 26 10:30 output.mp4
上記の例では、output.mp4 の所有者が root になっており、一般ユーザーは書き込みできません。
bash# 現在のユーザー権限を確認
whoami
groups
Windows の場合
powershell# ファイルのアクセス権限を確認
Get-Acl "C:\Users\username\Videos\output.mp4" | Format-List
powershell# 現在のユーザーを確認
whoami
権限エラーの対処法
権限エラーが原因と判明した場合、以下の対処法を試してください。
1. ファイル・ディレクトリの所有者を変更する
macOS/Linux の場合、chown コマンドで所有者を変更します。
bash# ファイルの所有者を現在のユーザーに変更
sudo chown $USER:$USER /Users/username/Videos/output.mp4
bash# ディレクトリ全体の所有者を再帰的に変更
sudo chown -R $USER:$USER /Users/username/Videos/
Windows の場合、エクスプローラーから権限を変更します。
powershell# PowerShell で所有者を変更
$path = "C:\Users\username\Videos\output.mp4"
$acl = Get-Acl $path
$acl.SetOwner([System.Security.Principal.NTAccount]"username")
Set-Acl $path $acl
2. 書き込み権限を付与する
macOS/Linux の場合、chmod コマンドで権限を変更します。
bash# ファイルに書き込み権限を追加
chmod u+w /Users/username/Videos/output.mp4
bash# ディレクトリに書き込み権限を追加(再帰的)
chmod -R u+w /Users/username/Videos/
Windows の場合、以下のコマンドで権限を付与します。
powershell# フルコントロール権限を付与
icacls "C:\Users\username\Videos" /grant username:F /T
3. 別の出力先を指定する
権限の問題が複雑で解決が難しい場合、より権限が緩いディレクトリに出力先を変更するのも一つの方法です。
| # | OS | 推奨出力先 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 1 | macOS | ~/Documents/ | ユーザーディレクトリで権限問題が少ない |
| 2 | Windows | C:\Users\username\Documents\ | 標準的なユーザーディレクトリ |
| 3 | Linux | ~/Videos/ または ~/tmp/ | ユーザー権限で書き込み可能 |
4. アプリケーションに権限を付与する(macOS)
macOS の場合、セキュリティ設定で Clips AI にフルディスクアクセス権限を付与する必要があることがあります。
システム環境設定 → セキュリティとプライバシー → プライバシー → フルディスクアクセス
ここで Clips AI アプリケーションを追加し、チェックを入れます。
具体例
ケーススタディ 1:メモリ不足による書き出し停止
発生状況
4K 解像度、30 分の動画を Clips AI で編集後、書き出しを開始したところ、プログレスバーが 60% 付近で止まってしまいました。エラーメッセージは表示されず、アプリケーションがフリーズした状態です。
システム環境
- OS: macOS Sonoma 14.2
- メモリ: 8GB
- Clips AI バージョン: 2.5.0
診断プロセス
まず、アクティビティモニタを開いてメモリ使用状況を確認します。
bash# ターミナルでメモリ使用状況を確認
top -l 1 -s 0 | grep PhysMem
出力結果:
javaPhysMem: 7850M used (2100M wired), 150M unused.
メモリ使用率が 98% に達しており、明らかにメモリ不足です。Clips AI プロセスだけで 4.2GB を消費していました。
bash# Clips AI のメモリ使用量を確認
ps aux | grep "Clips AI" | grep -v grep
解決手順
ステップ 1: 不要なアプリケーションを終了
Chrome(1.8GB)と Slack(800MB)を終了しました。
bash# Chrome のプロセスを確認して終了
ps aux | grep Chrome
killall "Google Chrome"
ステップ 2: Clips AI の設定を変更
Clips AI の環境設定で、以下のように変更しました。
json{
"preview": {
"resolution": "720p",
"fps": 30
},
"processing": {
"maxConcurrentTasks": 2,
"cacheSize": "1GB"
}
}
ステップ 3: 書き出し設定を最適化
出力解像度を一時的に 1080p に下げました。
javascript{
"export": {
"resolution": "1080p",
"bitrate": "8000k",
"encoder": "libx264",
"preset": "fast"
}
}
結果
メモリ使用量が 5.5GB まで減少し、書き出しが正常に完了しました。その後、1080p で書き出した動画を別のツールで 4K にアップスケールすることで、最終的な要件を満たすことができました。
ケーススタディ 2:コーデックエラーによる書き出し失敗
発生状況
Clips AI で H.265(HEVC)コーデックを使用して書き出しを実行したところ、以下のエラーメッセージが表示されました。
エラーメッセージ
javascriptError: Failed to initialize video encoder
Error Code: CODEC_NOT_FOUND
Message: The requested codec 'hevc_videotoolbox' was not found.
Stack Trace:
at VideoEncoder.initialize (/Applications/Clips AI.app/Contents/Resources/encoder.js:145)
at ExportManager.startExport (/Applications/Clips AI.app/Contents/Resources/export.js:78)
システム環境
- OS: Windows 11 Home
- CPU: Intel Core i5-10400
- Clips AI バージョン: 2.4.1
診断プロセス
まず、システムで利用可能なコーデックを確認します。
powershell# FFmpeg でサポートされているエンコーダーを確認
ffmpeg -encoders | Select-String "hevc"
出力結果:
V..... libx265 libx265 H.265 / HEVC
hevc_videotoolbox は macOS 専用のハードウェアエンコーダーであり、Windows では使用できません。また、hevc_qsv(Intel Quick Sync Video)も表示されていないため、Intel のドライバーが古い可能性があります。
解決手順
ステップ 1: 出力コーデックを変更
Clips AI の書き出し設定を開き、H.265 から H.264 に変更しました。
javascript// 変更前
{
"export": {
"codec": "hevc_videotoolbox",
"quality": "high"
}
}
javascript// 変更後
{
"export": {
"codec": "libx264",
"quality": "high",
"preset": "slow"
}
}
ステップ 2: Intel GPU ドライバーを更新(オプション)
将来的に H.265 を使用したい場合に備えて、Intel のグラフィックスドライバーを最新版に更新しました。
powershell# Intel Driver & Support Assistant をダウンロードして実行
# https://www.intel.com/content/www/us/en/support/detect.html
結果
H.264 コーデックを使用することで、書き出しが正常に完了しました。ファイルサイズは H.265 より約 30% 大きくなりましたが、品質は同等に保たれました。
ケーススタディ 3:権限エラーによる書き出し失敗
発生状況
外付け HDD に動画を書き出そうとしたところ、以下のエラーが発生しました。
エラーメッセージ
vbnetError: Permission denied
Error Code: EACCES
Message: Cannot write to '/Volumes/ExternalHDD/Projects/output.mp4'
Path: /Volumes/ExternalHDD/Projects/output.mp4
システム環境
- OS: macOS Ventura 13.5
- 外付けドライブ: ExFAT フォーマット
- Clips AI バージョン: 2.5.2
診断プロセス
まず、ディレクトリの権限を確認します。
bash# 出力先ディレクトリの権限を確認
ls -la /Volumes/ExternalHDD/Projects/
出力結果:
difftotal 8
drwxrwxrwx 3 username staff 96 Nov 26 11:00 .
drwxrwxrwx 5 username staff 160 Nov 25 10:30 ..
-rwxrwxrwx 1 username staff 4096 Nov 26 11:00 .DS_Store
権限は問題なさそうですが、ExFAT ファイルシステムには制限があります。
bash# ディスクのフォーマット形式を確認
diskutil info /Volumes/ExternalHDD | grep "File System"
出力結果:
arduinoFile System Personality: ExFAT
ExFAT は macOS の拡張属性やロックファイルに完全対応していないため、一部のアプリケーションで書き込みエラーが発生することがあります。
解決手順
ステップ 1: 書き込みテストを実行
まず、手動でファイルを作成できるか確認します。
bash# テストファイルを作成
touch /Volumes/ExternalHDD/Projects/test.txt
echo "test" > /Volumes/ExternalHDD/Projects/test.txt
bash# 作成されたか確認
cat /Volumes/ExternalHDD/Projects/test.txt
手動では書き込めるため、Clips AI 固有の問題である可能性が高いです。
ステップ 2: Clips AI にフルディスクアクセス権限を付与
macOS のセキュリティ設定で、Clips AI にフルディスクアクセス権限を付与します。
システム環境設定 → セキュリティとプライバシー → プライバシー → フルディスクアクセス → Clips AI を追加
ステップ 3: 一時的に内蔵ドライブに出力
それでも解決しない場合、一時的に内蔵ドライブに出力してから外付けドライブにコピーする方法を取ります。
bash# 内蔵ドライブに書き出し
# Clips AI で出力先を ~/Documents/temp/ に設定
bash# 書き出し完了後、外付けドライブにコピー
cp ~/Documents/temp/output.mp4 /Volumes/ExternalHDD/Projects/
結果
フルディスクアクセス権限を付与することで、外付けドライブへの直接書き出しが可能になりました。Clips AI を再起動後、正常に書き出しが完了しました。
トラブルシューティングのチェックリスト
以下は、書き出しが止まった時に確認すべき項目をまとめたチェックリストです。
| # | 確認項目 | 確認方法 | 対処法 |
|---|---|---|---|
| 1 | メモリ使用率 | タスクマネージャー / アクティビティモニタ | 不要なアプリを終了、設定を軽量化 |
| 2 | ディスク空き容量 | エクスプローラー / Finder | 不要ファイルを削除、別ドライブに出力 |
| 3 | CPU 使用率 | リソースモニタ | プロセス数を減らす、プリセットを軽量化 |
| 4 | コーデック対応 | ffmpeg -encoders | 互換性の高いコーデックに変更 |
| 5 | 出力先の権限 | ls -la / Get-Acl | 権限を修正、別の出力先を使用 |
| 6 | ログファイル | Clips AI のログを確認 | エラーメッセージから原因を特定 |
| 7 | アプリバージョン | Clips AI の設定画面 | 最新版にアップデート |
まとめ
Clips AI で書き出しが止まる問題は、メモリ不足、コーデックエラー、権限エラーという 3 つの主要な原因に分類できます。
メモリ不足への対処
システムリソースを監視し、不要なアプリケーションを終了することで、メモリ使用量を削減できます。また、Clips AI の設定でプレビュー品質や並列処理数を調整することも効果的です。
コーデック問題への対処
システムで利用可能なコーデックを確認し、互換性の高い H.264 コーデックを選択することで、多くの環境で安定して書き出しができます。ハードウェアアクセラレーションが原因の場合は、ソフトウェアエンコードに切り替えましょう。
権限エラーへの対処
ファイルやディレクトリの権限を確認し、必要に応じて所有者変更や書き込み権限の付与を行います。macOS では、アプリケーションにフルディスクアクセス権限を付与することも忘れないでください。
これらの対処法を段階的に試していくことで、ほとんどの書き出しエラーは解決できます。原因の特定には時間がかかることもありますが、本記事で紹介したフローチャートとチェックリストを活用すれば、効率的にトラブルシューティングを進められるはずです。
快適な動画編集ライフをお楽しみくださいね。
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