Dockerfile 内で定義するvolumeと docker-compose.yml で定義するvolumesの違いについて紹介

Dockerfile
内で定義する volume
と docker-compose.yml
で定義する volumes
は、それぞれ異なる役割と利用方法があります。以下に主な違いを説明します。
Dockerfile内のボリューム定義
Dockerfile
内で VOLUME
命令を使用してボリュームを定義すると、イメージがビルドされた際に、そのパスがボリュームとしてマークされます。これにより、コンテナが起動するときに指定されたパスにデータが保存されるため、コンテナ間でデータを共有したり、コンテナが削除された後もデータを保持することが可能です。
例:
dockerfileFROM ubuntu
VOLUME /data
この例では、/data ディレクトリがボリュームとして使用され、コンテナの外部でデータを保持できます。しかし、Dockerfile
内でボリュームの具体的なマウント先(ホスト上のパスなど)を指定することはできません。
docker-compose.ymlでのボリューム定義
docker-compose.yml
では、より詳細なボリュームの設定が可能です。volumes セクションを使って、ボリュームの詳細(名前、ホスト上のパス、他のコンテナとの共有方法など)を指定できます。
例:
yaml# docker-compose.yml
version: '3.8'
services:
app:
image: myapp
volumes:
- mydata:/data
volumes:
mydata:
この例では、mydata ボリュームが app サービスにマウントされ、/data にアクセスすることでデータを保存できます。docker-compose.yml
では、ボリュームのライフサイクルをより細かく管理し、必要に応じてボリュームをホストの特定のディレクトリにマウントする設定も可能です。
主な違い
1. 定義の柔軟性:
Dockerfile
はボリュームの宣言のみを行い、その具体的な管理(マウント先など)は行いません。docker-compose.yml
ではボリュームの具体的なマウント先やオプションを詳細に指定できます。
2. 適用範囲:
Dockerfile
のVOLUME
は、イメージをビルドする際にボリュームを設定し、どのコンテナがそのイメージを使用しても適用されます。docker-compose.yml
は特定のプロジェクトや設定に特化しており、そのプロジェクト内でのみボリュームの設定が適用されます。
3. 管理の視点:
Dockerfile
はビルド時のイメージ設計に焦点を当てています。docker-compose.yml
はランタイムの設定とデプロイメントの管理に焦点を当てています。
これらの違いにより、どちらを使用するかは、プロジェクトの要件や運用の都合によって異なります。
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