NotebookLM の始め方:アカウント準備から最初のノート作成まで完全ガイド

Google が提供する AI リサーチアシスタント「NotebookLM」は、2025 年 5 月のアップデートで Gemini 2.5 Flash を搭載し、さらに強力になりました。この記事では、NotebookLM を初めて使う方でも迷わず始められるよう、アカウント準備から最初のノート作成まで、すべての手順を詳しく解説します。 最初の一歩を踏み出せば、資料の要約や質問応答がすぐに体験できますよ。
背景
従来の AI チャットツールは、インターネット上の膨大な情報を参照して回答を生成します。しかし、特定の資料やドキュメントに基づいて正確な情報を得たい場合、一般的な AI では情報の出所が曖昧になりがちです。
NotebookLM は、この課題を解決するために生まれました。2023 年夏にリリースされた NotebookLM は、ユーザーが提供した資料のみを情報源として活用する「パーソナル AI アシスタント」です。2025 年には日本語対応のポッドキャスト機能やモバイルアプリも登場し、利便性がさらに向上しました。
以下の図は、NotebookLM が資料を処理する基本的な流れを示しています。
mermaidflowchart LR
user["利用者"] -->|資料アップロード| nlm["NotebookLM"]
nlm -->|解析・索引化| gemini["Gemini 2.5 Flash"]
gemini -->|質問応答| nlm
nlm -->|回答・要約| user
NotebookLM では、アップロードした資料のみを参照源とし、外部のインターネット情報は使用しません。これにより、信頼性の高い回答が得られるのです。
NotebookLM の特徴
NotebookLM には以下の特徴があります。
# | 特徴 | 詳細 |
---|---|---|
1 | ユーザー資料のみ参照 | インターネット情報を使わず、アップロードした資料に基づいて回答 |
2 | 日本語対応 | 2025 年 4 月から日本語でのポッドキャスト生成に対応 |
3 | 多様なファイル形式 | PDF、テキスト、Markdown、音声、Google ドキュメント、YouTube リンクなどに対応 |
4 | 無料で利用可能 | 基本機能は無料で使える(有料プランも用意) |
5 | モバイルアプリ | 2025 年 5 月にモバイル版アプリがリリース |
課題
NotebookLM を使い始める際、以下のような課題に直面することがあります。
アカウント準備の不明点
NotebookLM は Google のサービスですが、どのアカウントで利用できるのか、設定は必要なのかが分かりにくい場合があります。
初回ノート作成の手順
最初のノートをどうやって作るのか、資料のアップロード方法や質問の仕方が分からないと、利用開始までに時間がかかります。
対応ファイル形式の理解
どのファイル形式に対応しているのか、容量制限はあるのかなど、事前に知っておくべき情報が不足していると、スムーズに始められません。
以下の図は、NotebookLM 利用開始時によくある課題を整理したものです。
mermaidflowchart TD
start["NotebookLM を<br/>始めたい"] --> q1["アカウントは<br/>どう準備する?"]
start --> q2["ノートの作り方は?"]
start --> q3["ファイル形式は<br/>何が使える?"]
q1 --> sol1["Google アカウント<br/>が必要"]
q2 --> sol2["資料アップロード<br/>→ 質問入力"]
q3 --> sol3["PDF/テキスト/音声<br/>など多数対応"]
これらの課題を解決するために、次のセクションで具体的な手順をご紹介します。
解決策
NotebookLM をスムーズに始めるための解決策を、ステップごとに解説します。
ステップ 1:Google アカウントの準備
NotebookLM は Google のサービスですので、Google アカウントが必要です。すでに Gmail や Google ドライブを使っている方は、そのアカウントでそのままログインできます。
アカウントがない場合は、以下の手順で作成できます。
- Google アカウント作成ページ(https://accounts.google.com/signup)へアクセス
- 必要な情報(名前、メールアドレス、パスワードなど)を入力
- 利用規約に同意して登録完了
以下の図は、アカウント準備からログインまでの流れです。
mermaidflowchart LR
check["Google アカウント<br/>を持っている?"] -->|はい| login["NotebookLM へ<br/>ログイン"]
check -->|いいえ| create["Google アカウント<br/>作成"]
create --> login
login --> access["NotebookLM<br/>利用開始"]
Google アカウントさえあれば、特別な設定や申請は不要です。すぐに NotebookLM を使い始められます。
ステップ 2:NotebookLM へのアクセス
Google アカウントでログインした状態で、NotebookLM の公式ページ(https://notebooklm.google.com)へアクセスします。
初回アクセス時には、NotebookLM の利用規約や説明が表示される場合があります。内容を確認し、同意することで利用開始できます。
ステップ 3:最初のノート作成
ログイン後、画面上部に「新しいノートを作成」または「Create」ボタンが表示されます。このボタンをクリックすると、新しいノートが作成されます。
ノート作成後は、以下の流れで資料をアップロードし、質問を開始できます。
- 左パネルの「ソースを追加」または「Add source」をクリック
- アップロードしたいファイルを選択、または Google ドライブや YouTube リンクを指定
- 資料がアップロードされると、NotebookLM が自動的に内容を解析
- 中央パネルのチャットエリアに質問を入力
- AI が資料に基づいて回答を生成
以下の図は、ノート作成から質問までのワークフローを示しています。
mermaidflowchart TD
create_note["新しいノートを<br/>作成"] --> add_source["ソースを追加"]
add_source --> upload["ファイルアップロード<br/>または<br/>リンク指定"]
upload --> analyze["NotebookLM が<br/>資料を解析"]
analyze --> ask["チャットエリアで<br/>質問入力"]
ask --> answer["AI が資料に基づき<br/>回答生成"]
図で理解できる要点
- ノート作成 → ソース追加 → 質問という 3 ステップで利用開始
- 資料のアップロード後、自動的に解析が行われる
- 質問は何度でも可能で、すべて資料に基づいた回答が得られる
ステップ 4:対応ファイル形式の確認
NotebookLM は、以下のファイル形式に対応しています。
# | ファイル形式 | 例 |
---|---|---|
1 | 論文、レポート、マニュアルなど | |
2 | テキスト | .txt、.md ファイル |
3 | Markdown | README.md、ドキュメントなど |
4 | 音声 | .mp3、.wav ファイル |
5 | Google ドキュメント | 共有リンクまたは Google ドライブから |
6 | YouTube リンク | 動画の URL を指定 |
7 | Web ページ | URL を指定 |
ファイルサイズの制限は、無料プランでは 1 ファイルあたり最大 500,000 ワード程度です。有料プランでは、さらに大きなファイルに対応できます。
ステップ 5:質問の仕方
NotebookLM では、自然な日本語で質問できます。以下のような質問が効果的です。
markdown**質問例**
- この資料の要点を 3 つにまとめてください
- 第 2 章の内容について詳しく教えてください
- この資料から学習ガイドを作成してください
- 資料の中で重要なキーワードを抽出してください
質問に対して、NotebookLM はアップロードした資料に基づいて回答を生成します。回答には、参照元のページ番号や箇所が表示されるため、情報の出所を確認できますよ。
具体例
ここでは、実際に NotebookLM を使って最初のノートを作成する具体例をご紹介します。
例:技術ドキュメントの要約
あなたが React の公式ドキュメント(PDF 形式)をダウンロードし、NotebookLM で要約したいとします。
手順 1:ノート作成
NotebookLM のホーム画面で「新しいノートを作成」をクリックします。
markdown**画面表示イメージ**
```
NotebookLM ホーム画面
-----------------------------
| [新しいノートを作成] |
-----------------------------
```
手順 2:資料アップロード
左パネルの「ソースを追加」をクリックし、ダウンロードした React ドキュメント(例:react-docs.pdf
)を選択します。
markdown**アップロード後の画面イメージ**
```
ソース一覧
-----------------------------
| react-docs.pdf (1.2MB) |
| 解析完了 |
-----------------------------
```
手順 3:質問入力
中央パネルのチャットエリアに以下の質問を入力します。
markdown**質問例**
```
この React ドキュメントの主要な概念を 5 つ挙げてください
```
手順 4:回答の確認
NotebookLM は、資料に基づいて以下のような回答を生成します。
markdown**回答例**
```
React ドキュメントの主要な概念は以下の 5 つです。
1. **コンポーネント**: UI を構築するための基本単位(p.12)
2. **JSX**: JavaScript の拡張構文(p.18)
3. **Props**: コンポーネント間でデータを受け渡す仕組み(p.25)
4. **State**: コンポーネント内部で管理されるデータ(p.32)
5. **Hooks**: 関数コンポーネントで State やライフサイクルを扱う機能(p.48)
各概念の詳細については、括弧内のページ番号をご参照ください。
```
回答には参照元のページ番号が表示されるため、元の資料で確認できます。これにより、情報の正確性を担保できるのです。
以下の図は、具体例のワークフローを示しています。
mermaidsequenceDiagram
participant user as 利用者
participant nlm as NotebookLM
participant doc as react-docs.pdf
user->>nlm: 新しいノート作成
user->>nlm: react-docs.pdf をアップロード
nlm->>doc: 資料を解析・索引化
doc-->>nlm: 解析完了
user->>nlm: 主要な概念を 5 つ挙げてください
nlm->>doc: 資料を検索
doc-->>nlm: 関連箇所を抽出
nlm-->>user: 5 つの概念 + ページ番号を返答
図で理解できる要点
- アップロード後、NotebookLM が資料を自動解析
- 質問すると、関連箇所を検索して回答を生成
- 回答には参照元のページ番号が付与される
例:YouTube 動画の内容を要約
NotebookLM は、YouTube 動画のリンクをソースとして追加することもできます。例えば、技術カンファレンスの講演動画を要約したい場合です。
手順 1:YouTube リンクの追加
左パネルの「ソースを追加」をクリックし、「YouTube」を選択します。動画の URL(例:https://www.youtube.com/watch?v=xxxxx
)を入力します。
markdown**ソース追加画面イメージ**
```
ソース種別を選択
-----------------------------
| [ ] ファイルアップロード |
| [ ] Google ドライブ |
| [x] YouTube |
| [ ] Web ページ |
-----------------------------
YouTube URL を入力
-----------------------------
| https://www.youtube.com/watch?v=xxxxx |
-----------------------------
| [追加] |
-----------------------------
```
手順 2:質問入力
動画の追加が完了したら、以下のような質問を入力します。
markdown**質問例**
```
この動画の要点を箇条書きで教えてください
```
手順 3:回答の確認
NotebookLM は、動画の音声や字幕を解析し、以下のような回答を生成します。
markdown**回答例**
```
この動画の要点は以下の通りです。
- React 19 の新機能として Server Components が正式リリース(00:03:45)
- データフェッチのパフォーマンスが大幅に向上(00:08:12)
- Suspense の使い方が簡素化された(00:12:30)
- 既存のプロジェクトへの移行手順が解説されている(00:18:00)
各項目の詳細は、括弧内のタイムスタンプをご参照ください。
```
YouTube 動画の場合、回答にはタイムスタンプが表示されるため、該当箇所へすぐにジャンプできます。
例:複数資料を横断して質問
NotebookLM では、1 つのノートに複数の資料を追加できます。例えば、React の公式ドキュメントと Next.js のドキュメントを両方アップロードし、比較する質問ができます。
手順 1:複数資料のアップロード
左パネルで「ソースを追加」を繰り返し、react-docs.pdf
と nextjs-docs.pdf
の両方をアップロードします。
markdown**ソース一覧イメージ**
```
ソース一覧
-----------------------------
| react-docs.pdf (1.2MB) |
| nextjs-docs.pdf (800KB) |
| 両方とも解析完了 |
-----------------------------
```
手順 2:比較質問
以下のような質問を入力します。
markdown**質問例**
```
React と Next.js のルーティングの違いを教えてください
```
手順 3:回答の確認
NotebookLM は、両方の資料を参照して回答を生成します。
markdown**回答例**
```
React と Next.js のルーティングには以下の違いがあります。
**React**(react-docs.pdf より)
- React 自体にはルーティング機能がなく、React Router などのライブラリが必要(p.72)
- 手動でルート設定とコンポーネントのマッピングを行う(p.75)
**Next.js**(nextjs-docs.pdf より)
- ファイルシステムベースのルーティングを採用(p.18)
- `app` ディレクトリ内のフォルダ構造が自動的にルートになる(p.20)
- 追加のライブラリは不要(p.22)
Next.js の方がルーティングの設定が簡単で、初心者にも扱いやすいです。
```
このように、複数資料を横断して質問できるため、比較や統合的な理解が可能になります。
以下の図は、複数資料を扱う場合の処理フローです。
mermaidflowchart TD
user["利用者"] -->|資料 1 アップロード| nlm["NotebookLM"]
user -->|資料 2 アップロード| nlm
nlm -->|両方を解析| index["統合索引を作成"]
user -->|比較質問| nlm
nlm -->|両資料を検索| index
index -->|関連箇所を抽出| nlm
nlm -->|統合回答を生成| user
図で理解できる要点
- 複数資料をアップロードすると、NotebookLM が統合索引を作成
- 質問時に両資料を横断して検索・回答が可能
- 比較や統合的な理解がしやすくなる
まとめ
NotebookLM は、Google アカウントさえあれば、誰でも簡単に始められる AI リサーチアシスタントです。アカウント準備からノート作成まで、わずか数ステップで完了します。
この記事では、以下の内容を解説しました。
- 背景: NotebookLM は、ユーザーが提供した資料のみを参照する AI アシスタント
- 課題: アカウント準備、ノート作成、ファイル形式の理解が初回利用時のハードル
- 解決策: Google アカウントでログイン → NotebookLM へアクセス → ノート作成 → 資料アップロード → 質問入力
- 具体例: PDF、YouTube 動画、複数資料を使った実践例
NotebookLM を使えば、膨大な資料から必要な情報を素早く抽出できます。2025 年の最新アップデートにより、日本語対応のポッドキャスト機能やモバイルアプリも利用できるようになりました。ぜひ、今日から NotebookLM を使い始めて、効率的なリサーチと学習を体験してください。
最初の一歩を踏み出せば、NotebookLM の便利さをすぐに実感できるはずです。
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