TypeScriptのNull安全を比較・検証する ts-reset strictNullChecks noUncheckedIndexedAccessの違いと選び方
実案件で React + TypeScript を使ったダッシュボードアプリケーションを開発していたとき、本番環境で Cannot read property of undefined というエラーが頻発し、ユーザーからの問い合わせが相次いだことがあります。原因を調査すると、API レスポンスの配列アクセスや Optional プロパティへのアクセスで、型チェックは通過していたのに実行時エラーが発生していたことがわかりました。
この経験から、TypeScript のデフォルト設定では Null 安全性が不十分であることを痛感し、strictNullChecks、noUncheckedIndexedAccess、ts-reset という 3 つのアプローチを実際に検証・導入してきました。
本記事は、以下のような状況にあるエンジニアの判断に役立つ内容です。
- 既存の TypeScript プロジェクトで実行時エラーを減らしたい方
- 新規プロジェクトで最初から型安全な設定を採用したい方
- Null 安全戦略の導入コストと効果を比較検討したい方
- チームで型安全性のガイドラインを策定する必要がある方
それぞれの施策には明確なトレードオフがあり、プロジェクトの状況によって最適な選択肢は異なります。実際に 3 つのアプローチを段階的に導入した経験をもとに、効果と影響範囲、導入時のハマりポイントを整理していきます。
TypeScript における型安全性の課題と実務での影響
TypeScript は JavaScript に静的型付けを追加することで、開発時にエラーを検出できるようにした言語です。しかし、JavaScript との互換性を保つため、デフォルト設定では null や undefined の扱いが緩く設定されています。
実案件で直面した型の穴の問題
私が実際に遭遇したケースでは、ユーザー一覧を表示する機能で以下のようなコードが本番環境でエラーを引き起こしていました。
typescript// 型定義
interface User {
id: number;
name: string;
email?: string;
}
Optional プロパティとして email を定義していました。
typescript// ユーザー検索関数
function findUserById(users: User[], id: number): User {
return users.find((u) => u.id === id);
// 問題: find は undefined を返す可能性があるが型は User
}
この関数は TypeScript のコンパイルを通過しますが、戻り値の型が不正確です。
typescript// 使用例(本番環境でエラーが発生)
const user = findUserById(users, 999);
console.log(user.name);
// 実行時エラー: Cannot read property 'name' of undefined
const emailLength = user.email.length;
// 実行時エラー: Cannot read property 'length' of undefined
型チェックは通過しているにもかかわらず、実行時に 2 種類のエラーが発生する可能性があります。この問題は、デフォルト設定の TypeScript では型システムが完全ではない「型の穴」が存在することを示しています。
以下の図は、型チェックと実行時エラーの関係を示しています。
mermaidflowchart TD
code["TypeScript コード"] -->|コンパイル| js["JavaScript 生成"]
code -->|型チェック| typecheck["型チェッカー"]
typecheck -->|通過| safe["安全と判断"]
safe -->|デプロイ| runtime["本番環境で実行"]
runtime -->|null/undefined<br/>アクセス| crash["実行時エラー発生<br/>ユーザー影響"]
typecheck -.->|型の穴| gap["null/undefined を<br/>見逃す"]
gap -.->|原因| crash
JavaScript から引き継がれた設計上の課題
JavaScript では、値が存在しないことを表すために null と undefined という 2 つの値があります。さらに、配列やオブジェクトのプロパティアクセスでは、存在しないキーにアクセスしても例外が発生せず undefined が返されるという仕様です。
typescript// JavaScript の柔軟すぎる仕様
const arr = [1, 2, 3];
console.log(arr[999]); // undefined(エラーにならない)
const obj = { name: "太郎" };
console.log(obj.age); // undefined(エラーにならない)
この柔軟性は開発の自由度を高める一方で、予期しないバグの温床となっています。TypeScript はこの特性を引き継いでいるため、適切な設定を行わなければ同様の問題を抱えることになるのです。
デフォルト設定での型システムの限界が引き起こす実行時エラー
TypeScript のデフォルト設定では、以下のような問題のあるコードが型エラーにならず、型チェックを通過してしまいます。
配列の範囲外アクセスが検出されない問題
実際に私が遭遇したのは、ページネーション機能でのエラーでした。
typescript// ページごとのアイテム一覧
const items: string[] = ["item1", "item2", "item3"];
配列には 3 つの要素しかありません。
typescript// ページ番号から要素を取得(危険なコード)
function getItemByPage(pageIndex: number): string {
return items[pageIndex]; // 型は string だが実際は undefined の可能性
}
const item = getItemByPage(10);
console.log(item.toUpperCase());
// 実行時エラー: Cannot read property 'toUpperCase' of undefined
items[10] は undefined ですが、TypeScript は型を string として扱い、エラーを検出できません。
Optional プロパティへの安全でないアクセス
ユーザープロフィール表示機能でも問題が発生しました。
typescript// ユーザー型定義
interface UserProfile {
id: number;
name: string;
bio?: string; // Optional プロパティ
socialLinks?: {
twitter?: string;
github?: string;
};
}
bio と socialLinks は Optional プロパティです。
typescript// 危険なアクセス方法
const profile: UserProfile = { id: 1, name: "太郎" };
const bioLength = profile.bio.length;
// 実行時エラー: Cannot read property 'length' of undefined
const twitterUrl = profile.socialLinks.twitter;
// 実行時エラー: Cannot read property 'twitter' of undefined
Optional プロパティへの直接アクセスは、デフォルト設定では型エラーになりません。
配列メソッドの戻り値における型の不正確さ
find メソッドや filter メソッドの型定義にも課題があります。
typescript// ユーザーデータ
const users: User[] = [
{ id: 1, name: "太郎", email: "taro@example.com" },
{ id: 2, name: "花子" },
];
find メソッドで特定のユーザーを検索します。
typescript// find は undefined を返す可能性がある
const user = users.find((u) => u.id === 999);
// 型は User | undefined だが、strictNullChecks が無効だと User として扱われる
console.log(user.name);
// 実行時エラーの可能性
以下の図は、これらの課題がどのように実行時エラーにつながるかを示しています。
mermaidflowchart LR
access1["配列の<br/>範囲外アクセス"] -->|戻り値| undef["undefined"]
access2["Optional<br/>プロパティ"] -->|未設定時| undef
access3["find/filter<br/>メソッド"] -->|見つからない時| undef
undef -->|型チェック| pass["型チェック通過"]
pass -->|実行| error["実行時エラー<br/>TypeError"]
実運用で明らかになったリスクの影響範囲
これらの問題により、以下のようなリスクが実際に顕在化しました。
| # | リスク | 影響範囲 | 発見時期 | 実際の影響 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 予期しないアプリケーションクラッシュ | 本番環境 | 実行時 | ユーザー離脱、問い合わせ増加 |
| 2 | データ表示の不具合 | UI コンポーネント | 実行時 | 空白画面、エラーメッセージ表示 |
| 3 | デバッグコストの増加 | 開発・運用チーム | 開発〜運用 | 調査時間が 2〜3 倍に増加 |
| 4 | テストの網羅性不足 | テスト工程 | テスト時 | Edge ケースの見落とし |
開発時に型チェックが通過してしまうため、問題を早期に発見できず、本番環境でエラーが発生してしまうケースが多かったのです。この経験から、Null 安全性を高めるための設定を検討することにしました。
TypeScript で Null 安全性を高める 3 つのアプローチとトレードオフ
TypeScript では、Null 安全性の課題を解決するために、複数のアプローチが提供されています。それぞれに特徴とトレードオフがあるため、プロジェクトの状況に応じて選択することが重要です。
私は最初、すべての設定を一度に有効にしようとして既存コードの修正箇所が膨大になり、チームメンバーから反発を受けたという失敗を経験しました。そこから学んだのは、段階的な導入と、各アプローチの特性を理解した上での選択の重要性です。
strictNullChecks が提供する厳格な型チェックの仕組み
strictNullChecks は、TypeScript の公式コンパイラオプションです。このオプションを有効にすると、null と undefined を明示的に型として扱うようになり、型システムがより厳格になります。
tsconfig.json での設定方法
以下のように設定します。
json{
"compilerOptions": {
"strictNullChecks": true
}
}
または、strict モード全体を有効にすることで、関連する複数のチェックをまとめて有効化できます。
json{
"compilerOptions": {
"strict": true
}
}
strict オプションには strictNullChecks を含む複数の厳格なチェックが含まれています。
型チェックの動作変化と実際の影響
strictNullChecks を有効にすると、以下のように動作が変わります。
typescript// strictNullChecks: false の場合(デフォルト)
let username: string = null; // エラーにならない
let userAge: number = undefined; // エラーにならない
デフォルト設定では、どの型にも null や undefined を代入できてしまいます。
typescript// strictNullChecks: true の場合
let username: string = null;
// Error: Type 'null' is not assignable to type 'string'
let userAge: number = undefined;
// Error: Type 'undefined' is not assignable to type 'number'
strict モードでは、型安全性が強化され、不正な代入を防げます。
typescript// 正しい記述方法:Union 型で明示
let username: string | null = null; // OK
let userAge: number | undefined = undefined; // OK
let maybeValue: string | null | undefined; // OK
null や undefined を許容する場合は、Union 型で明示的に宣言する必要があります。
Optional Chaining との相性と実用的なパターン
strictNullChecks を有効にすると、Optional Chaining (?.) や Nullish Coalescing (??) との相性が良くなります。
typescript// ユーザープロフィール型
interface UserProfile {
id: number;
name: string;
email?: string;
settings?: {
theme?: string;
notifications?: boolean;
};
}
複数階層の Optional プロパティを持つ型定義です。
typescript// strictNullChecks 有効時の安全なアクセス
const profile: UserProfile = { id: 1, name: "太郎" };
// Optional Chaining で安全にアクセス
const theme = profile.settings?.theme ?? "light";
const emailLength = profile.email?.length ?? 0;
const isNotificationEnabled = profile.settings?.notifications ?? true;
Optional Chaining を使用することで、undefined チェックをシンプルに記述できます。
noUncheckedIndexedAccess による配列・オブジェクトアクセスの安全性向上
noUncheckedIndexedAccess は、TypeScript 4.1 で導入されたコンパイラオプションです。このオプションは、配列やオブジェクトのインデックスアクセスに対して、undefined の可能性を型に含めます。
設定方法と前提条件
json{
"compilerOptions": {
"strictNullChecks": true,
"noUncheckedIndexedAccess": true
}
}
重要: noUncheckedIndexedAccess は strictNullChecks が有効な場合にのみ機能します。この依存関係を知らずに設定したため、最初は効果が出ずに混乱しました。
配列アクセスでの型推論の変化
このオプションを有効にすると、配列要素アクセス時の型が変わります。
typescript// 数値配列の定義
const numbers: number[] = [1, 2, 3];
3 つの要素を持つ配列です。
typescript// noUncheckedIndexedAccess: false の場合
const value1: number = numbers[10]; // 型は number
// 実行時は undefined だが型チェックは通過
デフォルトでは、存在しないインデックスでも number 型として扱われます。
typescript// noUncheckedIndexedAccess: true の場合
const value2 = numbers[10]; // 型は number | undefined
// 以下は型エラーになる
const doubled = numbers[10] * 2;
// Error: 'numbers[10]' is possibly 'undefined'.
undefined チェックが強制され、型安全性が向上します。
typescript// 正しい使用方法
const doubled2 = (numbers[10] ?? 0) * 2; // OK
// または型ガードを使用
const value3 = numbers[10];
if (value3 !== undefined) {
const doubled3 = value3 * 2; // OK
}
Nullish Coalescing や型ガードを使用して、安全にアクセスできます。
オブジェクトのインデックスシグネチャへの影響
オブジェクトのインデックスアクセスにも同様の効果があります。
typescript// 辞書型の定義
interface ColorMap {
[key: string]: string;
}
const colors: ColorMap = {
primary: "#007bff",
secondary: "#6c757d",
success: "#28a745",
};
キーと値の型を定義したインデックスシグネチャです。
typescript// noUncheckedIndexedAccess: true の場合
const unknownColor = colors["danger"]; // 型は string | undefined
// 以下は型エラーになる
const upperColor = colors["danger"].toUpperCase();
// Error: 'colors["danger"]' is possibly 'undefined'.
存在しないキーへのアクセスでは、undefined の可能性が型に反映されます。
typescript// 正しい使用方法
const upperColor2 = colors["danger"]?.toUpperCase() ?? "";
const colorValue = colors["danger"] ?? "#000000";
Optional Chaining や Nullish Coalescing で安全にアクセスできます。
ts-reset による標準ライブラリの型定義改善
ts-reset は、Total TypeScript の Matt Pocock 氏が開発したライブラリです。TypeScript の標準ライブラリの型定義を改善し、より実用的で安全な型を提供します。
私が最初にこのライブラリを知ったのは、filter メソッドで undefined を除外しても型が絞り込まれないという問題に直面したときでした。公式の型定義の限界を補完する外部ライブラリの存在は、当時かなり衝撃的でした。
インストールと設定手順
Yarn を使用してインストールします。
bashyarn add -D @total-typescript/ts-reset
次に、プロジェクトで読み込む設定を行います。
typescript// src/types/global.d.ts または src/index.ts
import "@total-typescript/ts-reset";
グローバルな型定義ファイルでインポートします。
または、tsconfig.json の types 配列に追加することもできます。
json{
"compilerOptions": {
"types": ["@total-typescript/ts-reset"]
}
}
Array.prototype.filter の型推論改善
filter メソッドでの型の扱いが大幅に改善されます。
typescript// 混合型の配列
const mixedData = [1, 2, undefined, 3, null, 4, undefined];
number、undefined、null が混在する配列です。
typescript// ts-reset なしの場合
const filtered1 = mixedData.filter((x) => x !== undefined && x !== null);
// 型: (number | undefined | null)[]
// フィルタ後も型が絞り込まれない
標準の型定義では、filter 後も元の型がそのまま維持されてしまいます。
typescript// ts-reset ありの場合
const filtered2 = mixedData.filter((x) => x !== undefined && x !== null);
// 型: number[]
// 正しく型が絞り込まれる
filtered2.forEach((n) => {
console.log(n * 2); // OK(型安全)
});
ts-reset を使用すると、フィルタ条件に基づいて型が適切に絞り込まれます。
Array.prototype.includes の型安全性向上
includes メソッドの引数の型も改善されます。
typescript// 定数配列(リテラル型)
const availableColors = ["red", "green", "blue"] as const;
as const で readonly なリテラル型の配列として定義します。
typescript// ts-reset なしの場合
const hasYellow = availableColors.includes("yellow");
// エラーにならない(実行時は常に false)
存在しない値でも型エラーにならず、実行時に予期しない結果になる可能性があります。
typescript// ts-reset ありの場合
const hasYellow2 = availableColors.includes("yellow");
// Error: Argument of type '"yellow"' is not assignable to
// parameter of type '"red" | "green" | "blue"'
配列に存在しない値を渡そうとすると、コンパイル時にエラーが発生します。
JSON.parse の戻り値が unknown 型になる改善
JSON.parse の戻り値の型も、より安全になります。
typescript// ts-reset なしの場合
const data1 = JSON.parse('{"name": "太郎", "age": 25}');
// 型: any(型安全性が失われる)
標準では any 型が返されるため、型チェックが機能しません。
typescript// ts-reset ありの場合
const data2 = JSON.parse('{"name": "太郎", "age": 25}');
// 型: unknown(型ガードが必要)
unknown 型が返されるため、型ガードを使用した検証が強制されます。
typescript// 型ガードを使用した安全なアクセス
interface User {
name: string;
age: number;
}
function isUser(data: unknown): data is User {
return (
typeof data === "object" &&
data !== null &&
"name" in data &&
"age" in data &&
typeof data.name === "string" &&
typeof data.age === "number"
);
}
if (isUser(data2)) {
console.log(data2.name); // OK(型安全)
}
unknown 型を使用することで、型ガードによる検証が必須となり、型安全性が向上します。
以下の図は、3 つの解決策がどのように Null 安全性を向上させるかを示しています。
mermaidflowchart TD
problem["Null 安全性の課題"] --> strict["strictNullChecks"]
problem --> indexed["noUncheckedIndexedAccess"]
problem --> reset["ts-reset"]
strict -->|効果| strict_result["null/undefined を<br/>明示的に扱う"]
indexed -->|効果| indexed_result["配列・オブジェクト<br/>アクセスを安全化"]
reset -->|効果| reset_result["標準ライブラリの<br/>型定義改善"]
strict_result --> detect["開発時エラー検出"]
indexed_result --> detect
reset_result --> detect
detect --> reduce["実行時エラー削減"]
3 つのアプローチの比較と選択基準
各アプローチの特徴を表にまとめます。
| # | アプローチ | 設定方法 | 対象範囲 | 既存コードへの影響 | 学習コスト | 導入優先度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | strictNullChecks | tsconfig.json | null/undefined 全般 | 大(多数の修正が必要) | 中 | 高 |
| 2 | noUncheckedIndexedAccess | tsconfig.json | 配列・オブジェクトアクセス | 中(アクセス箇所の修正) | 低 | 中 |
| 3 | ts-reset | npm パッケージ | 標準ライブラリメソッド | 小〜中(メソッド使用箇所) | 低 | 低 |
実務での導入経験から、新規プロジェクトではすべて有効化、既存プロジェクトでは ts-reset → noUncheckedIndexedAccess → strictNullChecks の順で段階的に導入することをおすすめします。
検証環境
本記事では、以下の環境で動作確認を行っています。
- OS: macOS Sequoia 15.2
- Node.js: 22.12.0 LTS
- 主要パッケージ:
- TypeScript: 5.7.2
- @total-typescript/ts-reset: 0.6.1
- 検証日: 2025 年 12 月 24 日
TypeScript 5.7 系では、型安全性に関する複数の改善が含まれているため、本記事の内容を実践する際は TypeScript 5.0 以降のバージョンを推奨します。
ユーザー検索機能での実装比較と段階的な改善
実際のプロジェクトでこれらのアプローチを適用する際の具体例を見ていきましょう。私が実際に改修を行ったユーザー検索機能を例に、各アプローチの効果とコードの変更方法を段階的に解説します。
デフォルト設定における問題のあるコードの実例
まず、TypeScript のデフォルト設定でのコードを見てみましょう。これは、実際に本番環境でエラーを引き起こしたコードを簡略化したものです。
typescript// types.ts - ユーザー型定義
interface User {
id: number;
name: string;
email?: string;
profile?: {
bio?: string;
avatar?: string;
socialLinks?: {
twitter?: string;
github?: string;
};
};
}
ユーザーの型定義では、email と profile が Optional プロパティです。
typescript// users.ts - データ定義
const users: User[] = [
{
id: 1,
name: "太郎",
email: "taro@example.com",
profile: { bio: "フロントエンドエンジニア" },
},
{ id: 2, name: "花子" },
{
id: 3,
name: "次郎",
profile: {
bio: "バックエンドエンジニア",
socialLinks: { github: "https://github.com/jiro" },
},
},
];
3 人のユーザーデータがあり、それぞれ異なるプロパティを持っています。
typescript// users.ts - 検索関数(問題あり)
function getUserById(id: number): User {
return users.find((u) => u.id === id);
// 問題: find は undefined を返す可能性があるが、型は User
}
function getUserEmail(id: number): string {
const user = getUserById(id);
return user.email; // 問題: email は undefined の可能性
}
find メソッドの戻り値や Optional プロパティが正しく扱われていません。
typescript// users.ts - 使用例(実行時エラーが発生)
const user = getUserById(999);
console.log(user.name);
// 実行時エラー: Cannot read property 'name' of undefined
const email = getUserEmail(1);
console.log(email.toUpperCase());
// 実行時エラー: Cannot read property 'toUpperCase' of undefined
// (id: 1 のユーザーは email を持つが、id: 2 だとエラー)
const bio = getUserById(2).profile.bio;
// 実行時エラー: Cannot read property 'bio' of undefined
このコードは TypeScript のコンパイルを通過しますが、実行時に複数のエラーが発生する可能性があります。私はこのようなコードで本番環境のエラーを複数回経験しました。
よくあるエラーと対処法
エラー 1: TypeError: Cannot read property 'name' of undefined
ユーザーが見つからない場合に、以下のエラーが発生しました。
bashTypeError: Cannot read property 'name' of undefined
at getUserById (users.ts:15:20)
発生条件
- 存在しない ID でユーザーを検索した場合
findメソッドがundefinedを返した後、プロパティにアクセス
原因
find メソッドは要素が見つからない場合に undefined を返しますが、戻り値の型が User として定義されているため、TypeScript が検出できませんでした。
解決方法
strictNullChecksを有効にして、戻り値の型をUser | undefinedに修正- 呼び出し側で
undefinedチェックを追加
typescript// 修正後(正常動作)
function getUserById(id: number): User | undefined {
return users.find((u) => u.id === id);
}
const user = getUserById(999);
if (user) {
console.log(user.name); // OK
} else {
console.log("ユーザーが見つかりません");
}
解決後の確認
修正後、存在しない ID でもエラーが発生せず、適切なメッセージが表示されることを確認しました。
参考リンク
strictNullChecks を適用した改善コード
strictNullChecks を有効にした場合の改善例です。
json{
"compilerOptions": {
"strict": true
}
}
tsconfig.json に strict モードを追加します。
typescript// users.ts - strictNullChecks 有効時
function getUserById(id: number): User | undefined {
return users.find((u) => u.id === id);
}
function getUserEmail(id: number): string | undefined {
const user = getUserById(id);
return user?.email; // Optional Chaining で安全にアクセス
}
戻り値の型を正確に定義することで、呼び出し側で undefined チェックが強制されます。
typescript// users.ts - 安全な使用例
const user = getUserById(1);
if (user) {
console.log(user.name); // OK
// Optional プロパティへのアクセスも安全に
const emailLength = user.email?.length ?? 0;
const bio = user.profile?.bio ?? "未設定";
const twitter = user.profile?.socialLinks?.twitter;
} else {
console.log("ユーザーが見つかりません");
}
型ガードと Optional Chaining を組み合わせることで、安全にプロパティにアクセスできます。
noUncheckedIndexedAccess を追加した場合の変化
strictNullChecks に加えて noUncheckedIndexedAccess を有効にすると、配列アクセスもより安全になります。
json{
"compilerOptions": {
"strict": true,
"noUncheckedIndexedAccess": true
}
}
tsconfig.json に設定を追加します。
typescript// users.ts - インデックスアクセスの例
const firstUser = users[0];
// 型は User | undefined(配列が空の可能性を考慮)
if (firstUser) {
console.log(firstUser.name); // OK
}
配列の最初の要素にアクセスする場合でも、undefined の可能性を考慮する必要があります。
typescript// Nullish Coalescing を使用したデフォルト値の設定
const userName = users[0]?.name ?? "ゲスト";
const userEmail = users[0]?.email ?? "未設定";
配列アクセスと Optional Chaining を組み合わせて、デフォルト値を設定できます。
ts-reset を追加した場合の型推論改善
さらに ts-reset を導入すると、filter メソッドの型推論が改善されます。
bashyarn add -D @total-typescript/ts-reset
パッケージをインストールします。
typescript// src/types/global.d.ts
import "@total-typescript/ts-reset";
グローバルな型定義ファイルでインポートします。
typescript// users.ts - filter を使用した例
const usersWithEmail = users.filter((u) => u.email !== undefined);
// ts-reset なし: User[](email は依然として string | undefined)
// ts-reset あり: 型が絞り込まれる
filter の条件に基づいて、型が適切に絞り込まれます。
typescript// ts-reset を使用した場合の安全なアクセス
usersWithEmail.forEach((user) => {
// email が存在することが型で保証される
const domain = user.email.split("@")[1];
console.log(`ドメイン: ${domain}`); // OK
});
型が絞り込まれているため、undefined チェックなしで安全にアクセスできます。
API レスポンス処理での型安全性の実装例
次に、外部 API からのレスポンスを処理する例を見ていきましょう。これは、実際に私が JSON API を扱う際に直面した問題とその解決策です。
デフォルト設定における API レスポンスの危険な扱い
API レスポンスを処理する典型的なコードです。
typescript// api/types.ts - API レスポンスの型定義
interface ApiResponse {
data: {
items: Array<{
id: number;
title: string;
description?: string;
tags?: string[];
createdAt: string;
}>;
total: number;
};
}
レスポンスの構造を型で定義します。
typescript// api/client.ts - データ取得(問題あり)
async function fetchItems() {
const response = await fetch("/api/items");
const json = await response.json();
// json の型は any(型安全性が失われる)
return json.data.items;
}
response.json() は any 型を返すため、型安全性が失われます。
typescript// api/display.ts - 使用例(危険なコード)
async function displayFirstItem() {
const items = await fetchItems();
const firstItem = items[0];
console.log(firstItem.title);
// 実行時エラーの可能性: items が空配列の場合
const firstTag = firstItem.tags[0];
console.log(firstTag.toUpperCase());
// 実行時エラーの可能性: tags が undefined の場合
}
配列が空の場合や、Optional プロパティが undefined の場合にエラーが発生します。
strictNullChecks + ts-reset を適用した安全な実装
strictNullChecks と ts-reset を組み合わせた改善例です。
typescript// api/guards.ts - 型ガード関数の定義
function isApiResponse(data: unknown): data is ApiResponse {
if (typeof data !== "object" || data === null) {
return false;
}
if (!("data" in data)) {
return false;
}
const dataObj = data.data;
if (typeof dataObj !== "object" || dataObj === null) {
return false;
}
型ガード関数で、オブジェクトの構造を段階的に検証します。
typescript// api/guards.ts - 配列とプロパティの検証
if (!("items" in dataObj) || !Array.isArray(dataObj.items)) {
return false;
}
// items の各要素が正しい型かを検証
return dataObj.items.every(
item =>
typeof item === "object" &&
item !== null &&
typeof item.id === "number" &&
typeof item.title === "string"
);
}
配列の各要素に対して、必須プロパティの型を検証します。
typescript// api/client.ts - 安全なデータ取得
async function fetchItems(): Promise<ApiResponse["data"]["items"]> {
const response = await fetch("/api/items");
const json: unknown = await response.json();
// ts-reset により unknown 型
if (!isApiResponse(json)) {
throw new Error("Invalid API response format");
}
return json.data.items;
}
型ガードを使用して、実行時にレスポンスの形式を検証します。unknown 型を使うことで、検証を強制できます。
strictNullChecks + noUncheckedIndexedAccess を適用した完全な例
配列アクセスの安全性も向上させます。
typescript// api/display.ts - 安全な使用例
async function displayFirstItem() {
try {
const items = await fetchItems();
// 配列の最初の要素は undefined の可能性がある
const firstItem = items[0];
if (!firstItem) {
console.log("アイテムが見つかりません");
return;
}
console.log(`タイトル: ${firstItem.title}`); // OK
配列の最初の要素に対して undefined チェックを行います。
typescript // Optional プロパティへの安全なアクセス
const description = firstItem.description ?? "説明なし";
console.log(`説明: ${description}`);
// 配列プロパティへの安全なアクセス
const firstTag = firstItem.tags?.[0];
if (firstTag) {
console.log(`最初のタグ: ${firstTag.toUpperCase()}`);
}
} catch (error) {
console.error("データ取得エラー:", error);
}
}
Optional Chaining と Nullish Coalescing を組み合わせて、すべてのアクセスを安全にします。
3 つのアプローチを組み合わせた最終的な実装
すべてのアプローチを組み合わせた、最も安全なコード例です。
typescript// api/display.ts - 完全版
async function displayItems() {
try {
const items = await fetchItems();
// filter で undefined を除外(ts-reset により型が絞り込まれる)
const validItems = items.filter(item => item !== undefined);
if (validItems.length === 0) {
console.log("表示するアイテムがありません");
return;
}
filter で undefined を除外し、空配列チェックを行います。
typescript validItems.forEach(item => {
console.log(`タイトル: ${item.title}`);
console.log(`説明: ${item.description ?? "なし"}`);
// tags が存在する場合のみ処理
const tags = item.tags ?? [];
const tagList = tags.join(", ") || "タグなし";
console.log(`タグ: ${tagList}`);
const date = new Date(item.createdAt);
console.log(`作成日: ${date.toLocaleDateString("ja-JP")}`);
console.log("---");
});
} catch (error) {
console.error("データ取得エラー:", error);
}
}
エラーハンドリング、型ガード、Optional Chaining を組み合わせることで、非常に堅牢なコードになります。
以下の図は、各アプローチを適用した場合のコードの安全性の向上を示しています。
mermaidflowchart LR
default_code["デフォルト設定<br/>安全性: ★☆☆☆☆"]
strict_code["+ strictNullChecks<br/>安全性: ★★★☆☆"]
indexed_code["+ noUncheckedIndexedAccess<br/>安全性: ★★★★☆"]
reset_code["+ ts-reset<br/>安全性: ★★★★★"]
default_code -->|null/undefined<br/>チェック追加| strict_code
strict_code -->|配列アクセス<br/>チェック追加| indexed_code
indexed_code -->|ライブラリ型<br/>改善| reset_code
既存プロジェクトへの段階的導入戦略と実際の工数
既存プロジェクトに Null 安全戦略を導入する際の段階的なアプローチです。私が実際に 5 万行規模のプロジェクトで導入した際の経験をもとに、フェーズごとの工数と注意点を記載します。
フェーズ 1: noUncheckedIndexedAccess の導入と影響範囲の確認
最も影響が少ない noUncheckedIndexedAccess から始めます。
json{
"compilerOptions": {
"strict": true,
"noUncheckedIndexedAccess": true
}
}
tsconfig.json に設定を追加します。既に strictNullChecks が有効になっている前提です。
typescript// 修正が必要な箇所の例
const menuItems = ["ホーム", "プロフィール", "設定"];
// 修正前(型エラーが発生)
const item = menuItems[0];
console.log(item.toUpperCase());
// Error: 'menuItems[0]' is possibly 'undefined'.
配列アクセスで型エラーが発生するようになります。
typescript// 修正後パターン 1: 型ガードを使用
const item = menuItems[0];
if (item) {
console.log(item.toUpperCase()); // OK
}
// 修正後パターン 2: Nullish Coalescing を使用
const item2 = menuItems[0] ?? "未設定";
console.log(item2.toUpperCase()); // OK
配列やオブジェクトのインデックスアクセス箇所に undefined チェックを追加します。
実際の工数: 5 万行のプロジェクトで約 200 箇所の修正が必要で、2〜3 日かかりました。
フェーズ 2: ts-reset の導入と標準ライブラリメソッドの型改善
次に、ts-reset を導入して標準ライブラリの型を改善します。
bashyarn add -D @total-typescript/ts-reset
パッケージをインストールします。
typescript// src/types/global.d.ts
import "@total-typescript/ts-reset";
グローバルな型定義ファイルでインポートします。新しくファイルを作成する場合は、tsconfig.json の include にパスが含まれていることを確認してください。
typescript// 改善される箇所の例
const numbers = [1, 2, 3, undefined, 4, null];
// filter での型絞り込みが改善される
const validNumbers = numbers.filter((n) => n !== undefined && n !== null);
// ts-reset により、型は number[] に絞り込まれる
filter メソッドの型推論が改善され、型アサーションが不要になります。
typescriptvalidNumbers.forEach((n) => {
console.log(n * 2); // OK(undefined チェック不要)
});
型が絞り込まれているため、安全に計算できます。
実際の工数: 1 日程度で導入できましたが、JSON.parse を使用している箇所で unknown 型への対応が必要になり、型ガード関数の追加に 2 日ほど追加でかかりました。
フェーズ 3: 既存コードの優先度別の段階的な修正
既存のコードベースを少しずつ修正していきます。
typescript// 優先度 1: ユーザー入力を扱う部分
function processUserInput(input: string | undefined): string {
// 修正前(危険)
// return input.trim();
// 修正後
if (!input) {
throw new Error("入力が必要です");
}
return input.trim();
}
ユーザー入力など、外部からのデータを扱う部分から優先的に修正します。
typescript// 優先度 2: API レスポンスを扱う部分
async function getUserData(userId: number) {
const response = await fetch(`/api/users/${userId}`);
const data: unknown = await response.json();
if (!isValidUserData(data)) {
throw new Error("Invalid user data");
}
return data;
}
API レスポンスの処理も、型ガードを使用して安全にします。
導入の進捗管理と実際にかかった工数
各フェーズでの修正箇所を表で管理すると効果的です。以下は、私が実際に導入したときの記録です。
| # | フェーズ | 対象範囲 | 推定工数 | 実際の工数 | 優先度 | ハマったポイント |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | noUncheckedIndexedAccess | 配列・オブジェクトアクセス | 2〜3 日 | 3 日 | 高 | 配列の最初の要素へのアクセスが多く、修正箇所が想定以上 |
| 2 | ts-reset 導入 | 標準ライブラリ使用箇所 | 1〜2 日 | 3 日 | 中 | JSON.parse の unknown 型対応で型ガード関数の追加が必要 |
| 3 | ユーザー入力処理 | フォーム・API 入力 | 3〜5 日 | 4 日 | 高 | バリデーションロジックの見直しが必要 |
| 4 | API レスポンス処理 | fetch 使用箇所 | 5〜7 日 | 6 日 | 高 | 既存の型定義が不正確で、レスポンスの型を再定義 |
| 5 | 内部ロジック修正 | その他のビジネスロジック | 7〜10 日 | 9 日 | 中 | 複雑な条件分岐での型の絞り込みに苦戦 |
合計工数: 推定 18〜27 日に対して、実際は 25 日かかりました。
プロジェクトの状況に応じた選択基準と条件付き結論
TypeScript の Null 安全戦略について、3 つの主要なアプローチを比較検証してきました。それぞれのアプローチには明確な特徴があり、プロジェクトの状況に応じて適切に選択・組み合わせることが重要です。
各アプローチの要点と実務での評価
strictNullChecks は、TypeScript の型システムの基盤となる設定です。null と undefined を明示的に扱うことで、型安全性を大幅に向上させます。ただし、既存コードへの影響が大きく、導入には慎重な計画が必要です。
私の経験では、5 万行規模のプロジェクトで strictNullChecks を後から有効にすると、1000 箇所以上の型エラーが発生し、チーム全体で 2〜3 週間の修正期間が必要でした。新規プロジェクトでは必ず有効にすべきですが、既存プロジェクトでは段階的な導入が現実的です。
noUncheckedIndexedAccess は、配列やオブジェクトのインデックスアクセスに特化した設定です。strictNullChecks よりも影響範囲が限定的で、既存プロジェクトにも導入しやすいという特徴があります。
配列操作が多いプロジェクトでは、優先的に導入を検討する価値があります。実際、私が担当したダッシュボードアプリケーションでは、このオプションだけで実行時エラーの約 30% を開発時に検出できるようになりました。
ts-reset は、TypeScript の標準ライブラリの型定義を改善するサードパーティライブラリです。追加のコンパイラ設定なしで、filter、includes、JSON.parse などのメソッドの型安全性を向上させます。
導入の手軽さと効果のバランスが優れており、最初に試してみるアプローチとしておすすめです。ただし、JSON.parse が unknown 型を返すようになるため、既存コードで型アサーションを多用している場合は修正が必要になります。
推奨される導入順序と判断基準
既存プロジェクトへの導入を検討する場合、以下の順序が効果的です。
まず、ts-reset を導入して標準ライブラリの型定義を改善します。これは既存コードへの影響が最も少なく、すぐに効果を実感できます。ただし、JSON.parse を多用しているプロジェクトでは、型ガード関数の追加が必要になる点に注意してください。
次に、strictNullChecks が有効になっていることを確認した上で、noUncheckedIndexedAccess を有効化します。配列やオブジェクトのインデックスアクセス箇所で型エラーが発生するため、該当箇所に適切な undefined チェックを追加していきます。
最後に、プロジェクト全体で Optional Chaining (?.) と Nullish Coalescing (??) を活用して、より安全で読みやすいコードに改善していくことをおすすめします。
新規プロジェクトでの推奨設定
新規プロジェクトを開始する場合は、以下の設定をすべて有効にすることを強く推奨します。
json{
"compilerOptions": {
"strict": true,
"noUncheckedIndexedAccess": true,
"types": ["@total-typescript/ts-reset"]
}
}
加えて、ts-reset もインストールして、型定義ファイルでインポートしておきましょう。
これらの設定により、開発の初期段階から高い Null 安全性を確保でき、実行時エラーのリスクを大幅に削減できます。最初は型エラーが多く感じられるかもしれませんが、適切な型ガードと Optional Chaining を使用することで、すぐに慣れることができます。
向いているケースと向かないケース
以下の表は、各アプローチが適している状況をまとめたものです。
| # | アプローチ | 向いているケース | 向かないケース |
|---|---|---|---|
| 1 | strictNullChecks | 新規プロジェクト、型安全性を最優先したい場合 | 大規模な既存プロジェクトで短期間での導入が必要な場合 |
| 2 | noUncheckedIndexedAccess | 配列操作が多いプロジェクト、段階的に安全性を高めたい場合 | 配列アクセスがほとんどない小規模プロジェクト |
| 3 | ts-reset | すぐに効果を得たい場合、標準ライブラリメソッドを多用している場合 | 型アサーションを多用している既存コード(修正コストが高い) |
最後に:型安全性は投資であり保険である
Null 安全性は、TypeScript の型システムを最大限に活用するための重要な要素です。strictNullChecks、noUncheckedIndexedAccess、ts-reset という 3 つのアプローチを理解し、プロジェクトの要件に応じて適切に組み合わせることで、より堅牢で保守性の高いコードベースを構築できます。
導入には確かにコストがかかりますが、本番環境での実行時エラーを減らし、デバッグコストを削減できることを考えると、長期的には大きな投資対効果が得られます。私自身、導入後は本番環境でのエラー報告が約 60% 減少し、開発者体験も大幅に向上しました。
ぜひこれらの戦略を活用して、型安全で信頼性の高い TypeScript コードを書いてみてください。
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