【2025年3月版】Cursor ProとAPI利用比較。 Claude・GPT-4o・o1・GPT-4.5の損益分岐点と選び方

コードを書く手を止めずに、AIの力を借りてスピード感のある開発を実現する「Cursor」。
ただし、課金体系はやや複雑です。月額Proプランに入るか、APIで従量課金するか、迷っている開発者も多いはず。
特にClaude 3.7 Sonnet / Think、GPT-4o、OpenAI o1、GPT-4.5などの高性能モデルを使う場合、コストや使用感に大きな差が出ます。
本記事では公式ドキュメント(Plans and Usage)の最新情報をもとに、各モデルの損益分岐点と選び方をわかりやすく解説します。
Cursor Proプラン(月額$20)の内容(2025年3月現在)
項目 | 内容 |
---|---|
利用可能モデル | GPT-4o、Claude 3.5 / 3.7 Sonnet(Think含む) |
高速リクエスト枠 | 月500クレジット(1クレジット=1回の高速チャット/Ask/Editなど) |
低速リクエスト | 無制限(無料だが非常に遅いため実用性は低い) |
GPT-4o-mini補完 | 無制限(補完モデルとして優秀、リアルタイム性も高い) |
利用できないモデル | GPT-4.5、OpenAI o1など(API連携が必要) |
注意:500クレジットを超えると事実上“ストップ状態”
- 高速クレジットを使い切ると、すべてのアシスタント機能が低速化
- ドキュメント上でも「Latency may increase significantly(待機時間が著しく増加する)」と明記
- → 実際には数十秒〜1分待ちが発生し、日常の開発では厳しい
API利用時のモデル別料金
モデル名 | 入力($/M tokens) | 出力($/M tokens) | 1回コスト(500in/500out) |
---|---|---|---|
GPT-4o | $2.50 | $10.00 | $0.00625 |
Claude 3.7 Sonnet | $3.00 | $15.00 | $0.009 |
Claude 3.7 Sonnet Think | $3.00 | $15.00 | $0.009 |
OpenAI o1 | $15.00 | $60.00 | $0.0375 |
GPT-4.5 Turbo | $75.00 | $150.00 | $0.1125 |
損益分岐点(API課金がPro月額$20を上回る回数)
モデル名 | 1回あたりのコスト | 月$20を超える回数 |
---|---|---|
GPT-4o | $0.00625 | 約3,200回 |
Claude 3.7 Sonnet | $0.009 | 約2,222回 |
Claude 3.7 Sonnet Think | $0.009 | 約2,222回 |
OpenAI o1 | $0.0375 | 約533回 |
GPT-4.5 Turbo | $0.1125 | 約178回 |
モデル別:実際の利用シーンでの判断
Claude 3.7 Sonnet / Thinkを月1,000回使う場合
- API課金:約$9(まだお得)
- Pro利用:500回高速+残りは低速(遅すぎてストレス)
→ 快適性を考慮するなら「Pro+APIの併用」が現実的
OpenAI o1を月600回使う場合
- API課金:$0.0375 × 600 = $22.5(Pro相当超え)
- Pro利用:$22 + 別料金
→ 利用回数500回超でコスト急上昇。API利用時は頻度管理が必須
GPT-4.5を月200回使う場合
- API課金:$0.1125 × 200 = $22.5
- Pro利用:非対応
→ 高精度だが超高額。必要な場面だけ限定使用が現実的
GPT-4oを1,500回使う場合
- API課金:$0.00625 × 1,500 = $9.38
- Pro利用:500回高速+1,000回は低速(=ストレス大)
→ 月1,000回を超えるならAPIの方が快適&安い
判断フローチャート
-
Claude 3.7 / GPT-4o中心に使う
→ 月500回以下ならPro、超えるならAPI併用 -
OpenAI o1 / GPT-4.5を使いたい
→ Pro+ 追加課金。API前提で使用量に注意 -
月数百回程度のライトユーザー
→ APIで従量課金がお得。Proは割高になる可能性あり
結論:Proだけで快適に使えるのは月500回まで
Cursor Proはコストパフォーマンスが高いものの、500回を超えると一気にストレスフルになります。
特にClaudeやGPT-4oを毎日のように使う開発者には、Pro+API併用というハイブリッド戦略が最も現実的です。
一方、GPT-4.5やOpenAI o1のようにProで非対応なモデルは、APIを慎重に活用する必要あり。
少数回でも高額なので、無駄遣いは禁物です。
自分の使いたいモデルと、1ヶ月あたりのリクエスト回数をしっかり把握したうえで、最適な利用戦略を選んでください。