ターミナルで動作する軽量なコーディングエージェント「OpenAI Codex CLI」をご存知でしょうか。このツールを使えば、自然言語でコードベースの説明を求めたり、複雑な開発タスクを効率的に進めたりすることができます。

本記事では、Codex CLI の魅力からセットアップ、実際の使い方まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。開発効率を劇的に向上させるこのツールを、ぜひあなたの開発ワークフローに取り入れてみてください。

Codex CLI とは

Codex CLI は、OpenAI が開発したターミナルベースのコーディングエージェントです。従来の AI コーディングツールとは異なり、軽量で高速、そして何よりターミナルから直接操作できるという特徴があります。

主な特徴

• 軽量性: ターミナルで動作するため、リソース消費が少ない
• 高速性: リアルタイムでコード生成と実行が可能
• 安全性: サンドボックス環境でコマンドを実行
• 柔軟性: 様々なプログラミング言語に対応
• コンテキスト理解: プロジェクト全体のコードベースを理解して作業

従来のツールとの違い

GitHub Copilot や ChatGPT と比較すると、Codex CLI はプロジェクト全体のコンテキストを理解した上で、より実践的なコード生成と実行を行います。単なるコード補完ではなく、実際にファイルを編集したり、コマンドを実行したりできる点が大きな魅力です。

セットアップ手順

前提条件

Codex CLI を使用するには、以下の環境が必要です：

• macOS または Linux（Windows の場合は WSL2 が必要）
• Node.js 22以上
• OpenAI API キー または ChatGPT Plus/Pro プラン

1. Node.js のインストール確認

まず、Node.js のバージョンを確認しましょう。

bashCopy codenode --version

バージョンが 22 未満の場合は、最新版にアップデートしてください。

bashCopy code# nvmを使用している場合
nvm install 22
nvm use 22

# Homebrewを使用している場合（macOS）
brew install node@22

2. 認証方法の選択

Codex CLI は 2 つの認証方法をサポートしています：

方法 1: OpenAI API キーを使用

1. OpenAI Platformにアクセス
2. アカウントにログイン（または新規作成）
3. 右上のAPI Keysをクリック
4. Create new secret keyをクリック
5. API キーをコピーして安全に保存

方法 2: ChatGPT Plus/Pro プランを使用

1. ChatGPTにアクセス
2. アカウントにログイン
3. 左下の設定アイコンをクリック
4. Settings → Billingでプランを確認
5. Plus または Pro プランにアップグレード（必要な場合）

認証方法の比較

認証方法	料金	設定の簡単さ	推奨用途
API キー	従量課金	環境変数設定	開発者、チーム
Plus/Pro	月額固定	codex login	個人利用

利用制限について

• API キー: 従量課金制、月間使用量制限あり
• Plus/Pro プラン: 月額固定料金、プラン別制限
• トークン制限: モデル別の入力・出力トークン制限

3. Codex CLI のインストール

Yarn を使用して Codex CLI をインストールします。

bashCopy code# グローバルにインストール
yarn global add @openai/codex

# インストール確認
codex --version

4. 認証の設定

選択した認証方法に応じて設定を行います。

方法 1: API キーを使用する場合

環境変数での設定（推奨）

bashCopy code# 環境変数として設定
export OPENAI_API_KEY="your-api-key-here"

# 永続化する場合（macOS/Linux）
echo 'export OPENAI_API_KEY="your-api-key-here"' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc

設定ファイルでの設定

bashCopy code# 設定ディレクトリを作成
mkdir -p ~/.codex

# 設定ファイルを作成
touch ~/.codex/config.toml

設定ファイルに以下の内容を追加します：

tomlCopy code# API キーの設定
api_key = "your-api-key-here"

# デフォルトモデルを設定
model = "o4-mini"

# サンドボックスモードの設定
sandbox = "workspace-write"

# 承認ポリシーの設定
ask_for_approval = "untrusted"

方法 2: ChatGPT Plus/Pro プランを使用する場合

bashCopy code# Codex CLI にログイン
codex login

ログインすると、ブラウザが開いて ChatGPT アカウントでの認証が求められます。

objectivecCopy code🤖 Codex CLI ログイン

ブラウザで認証を完了してください...
認証が完了すると、このターミナルで Codex CLI が使用できるようになります。

設定の確認

認証が正しく設定されたか確認します：

bashCopy code# 設定の確認
codex --version

# 利用可能なモデルの確認
codex --help

推奨モデル設定

GitHub リポジトリによると、以下のモデルが推奨されています：

tomlCopy code# デフォルトモデル（推奨）
model = "o4-mini"

# 高精度が必要な場合
model = "gpt-4.1"

# 高速処理が必要な場合
model = "o3"

5. 動作確認

基本的なセットアップが完了したか確認しましょう。

bashCopy code# 簡単なテスト実行
codex "Hello, World!を出力するPythonコードを書いてください"

正常に動作すれば、セットアップは完了です！

ログアウトと再設定

必要に応じてログアウトや再設定が可能です：

bashCopy code# API キーを使用している場合
# 環境変数を削除
unset OPENAI_API_KEY

# 設定ファイルを削除
rm -rf ~/.codex

# ChatGPT Plus/Pro プランを使用している場合
# 再ログイン
codex login

基本的な使い方

コマンドの基本構文

Codex CLI の基本的な使い方は非常にシンプルです。ターミナルでcodexコマンドの後に、やりたいことを自然言語で記述するだけです。

bashCopy codecodex "あなたの質問や指示"

初めての使用例

まずは簡単な例から始めてみましょう。

bashCopy code# 基本的な挨拶プログラムを作成
codex "PythonでHello Worldを出力するプログラムを作成してください"

実行すると、以下のような出力が表示されます：

bashCopy code以下のコードを作成します：

```python
print("Hello, World!")

このコードを実行しますか？ (y/n)

shellCopy code
**y**を入力すると、実際にファイルが作成され、プログラムが実行されます。

## プロジェクト分析の活用

### 1. コードベースの理解

新しいプロジェクトに参加した時や、既存のコードを理解したい時に非常に便利です。

```bash
# プロジェクト全体の構造を分析
codex "このプロジェクトの構造を分析して、主要なファイルとその役割を説明してください"

実行例：

csharpCopy codeプロジェクト構造の分析結果：

📁 src/
  ├── components/     # Reactコンポーネント
  ├── pages/         # ページコンポーネント
  ├── utils/         # ユーティリティ関数
  └── types/         # TypeScript型定義

📁 public/           # 静的ファイル
📁 tests/            # テストファイル

主要な技術スタック：
- React 18
- TypeScript
- Tailwind CSS
- Vite

2. 特定ファイルの詳細解説

bashCopy code# 特定のファイルの機能を詳しく説明
codex "src/components/UserCard.tsxの実装を詳しく解説してください。props、state、ライフサイクルについて説明してください"

デバッグ支援の活用

1. エラーメッセージの解析

エラーが発生した時、Codex CLI に直接エラーメッセージを投げかけることで、原因と解決策を教えてもらえます。

bashCopy code# エラーメッセージをそのまま貼り付けて解析依頼
codex "このエラーを解析して解決策を教えてください：

TypeError: Cannot read property 'map' of undefined
    at UserList.js:15:25
    at render (UserList.js:8:12)"

実行例：

markdownCopy codeエラー分析結果：

🔍 問題の原因：
- usersプロパティがundefinedになっている
- データの初期化が適切に行われていない

💡 解決策：
1. 初期値の設定
2. 条件分岐の追加
3. データ取得の確認

修正コードを提案しますか？ (y/n)

2. スタックトレースの解析

bashCopy code# 複雑なスタックトレースも解析可能
codex "このスタックトレースから問題の根本原因を特定してください：

Error: Maximum call stack size exceeded
    at Array.forEach (<anonymous>)
    at processData (utils.js:45:10)
    at processData (utils.js:45:10)
    at processData (utils.js:45:10)"

コード生成と実装

1. 新機能の実装

新しい機能を追加する際の効率的なアプローチ：

bashCopy code# 段階的な実装例：ユーザー認証システム
codex "JWTを使用したユーザー認証システムの設計を提案してください。ログイン、ログアウト、トークン検証の機能を含めてください"

実行例：

markdownCopy code認証システム設計提案：

🔐 推奨アーキテクチャ：
1. フロントエンド（React）
   - LoginForm コンポーネント
   - AuthContext で状態管理
   - ProtectedRoute でルート保護

2. バックエンド（Node.js/Express）
   - /auth/login エンドポイント
   - /auth/logout エンドポイント
   - JWT ミドルウェア

3. セキュリティ考慮事項：
   - パスワードハッシュ化
   - トークン有効期限設定
   - HTTPS通信

この設計で実装を開始しますか？ (y/n)

2. コンポーネントの作成

bashCopy code# 具体的なコンポーネント作成
codex "Reactでユーザープロフィールカードコンポーネントを作成してください。名前、メール、アバター画像を表示し、編集ボタンも含めてください"

実行例：

iniCopy codeUserProfileCard.tsx を作成します：

```tsx
import React, { useState } from 'react';

interface UserProfile {
  name: string;
  email: string;
  avatar: string;
}

interface UserProfileCardProps {
  user: UserProfile;
  onEdit?: () => void;
}

export const UserProfileCard: React.FC<UserProfileCardProps> = ({
  user,
  onEdit
}) => {
  return (
    <div className="bg-white rounded-lg shadow-md p-6 max-w-sm">
      <div className="flex items-center space-x-4">
        <img
          src={user.avatar}
          alt={`${user.name}のアバター`}
          className="w-16 h-16 rounded-full object-cover"
        />
        <div className="flex-1">
          <h3 className="text-lg font-semibold text-gray-900">
            {user.name}
          </h3>
          <p className="text-gray-600">{user.email}</p>
        </div>
      </div>

      {onEdit && (
        <button
          onClick={onEdit}
          className="mt-4 w-full bg-blue-500 text-white py-2 px-4 rounded hover:bg-blue-600 transition-colors"
        >
          編集
        </button>
      )}
    </div>
  );
};

このコンポーネントを作成しますか？ (y/n)

shellCopy code
## 対話的なモードの活用

### 1. 対話モードの開始

複雑なタスクや段階的な開発を行う際は、対話モードが非常に便利です。

```bash
# 対話モードで起動
codex --interactive

対話モードでは、以下のような自然な会話が可能です：

diffCopy code🤖 Codex: 何かお手伝いできることはありますか？

👤 あなた: ReactでTODOアプリを作りたいです

🤖 Codex: 素晴らしいですね！TODOアプリの要件を教えてください：
- タスクの追加・削除・完了機能は必要ですか？
- データの永続化（ローカルストレージ）は必要ですか？
- スタイリングはTailwind CSSを使用しますか？

👤 あなた: はい、それらすべてを含めてください

🤖 Codex: 承知しました。まずは基本的なコンポーネント構造から始めましょう...

2. 対話モードでの効率的な開発

bashCopy code# 対話モードでの段階的開発例
codex --interactive

# その後、以下のような会話が可能：
# "まずはTODOアイテムの型定義を作成してください"
# "次に、TODOリストコンポーネントを作成してください"
# "最後に、ローカルストレージとの連携を追加してください"

ファイル操作の活用

1. 既存ファイルの編集

bashCopy code# 既存のファイルを改善
codex "src/utils/helpers.jsの関数にTypeScriptの型定義を追加してください"

2. 設定ファイルの管理

bashCopy code# package.jsonの依存関係管理
codex "package.jsonにReact RouterとAxiosを追加してください"

# tsconfig.jsonの設定
codex "TypeScriptの設定を最適化してください。strict modeを有効にして、ES2020の機能を使用できるようにしてください"

テストコードの生成

1. 単体テストの作成

bashCopy code# 既存の関数のテストを作成
codex "src/utils/calculator.jsのadd関数とmultiply関数のJestテストを作成してください"

実行例：

scssCopy codecalculator.test.js を作成します：

```javascript
import { add, multiply } from './calculator';

describe('Calculator', () => {
  describe('add', () => {
    it('should add two positive numbers correctly', () => {
      expect(add(2, 3)).toBe(5);
    });

    it('should handle negative numbers', () => {
      expect(add(-1, 1)).toBe(0);
    });

    it('should handle zero', () => {
      expect(add(0, 5)).toBe(5);
    });
  });

  describe('multiply', () => {
    it('should multiply two numbers correctly', () => {
      expect(multiply(2, 3)).toBe(6);
    });

    it('should handle zero', () => {
      expect(multiply(5, 0)).toBe(0);
    });
  });
});

このテストファイルを作成しますか？ (y/n)

bashCopy code
### 2. 統合テストの作成

```bash
# APIエンドポイントのテスト
codex "src/api/users.jsのgetUsers関数の統合テストを作成してください。モックサーバーを使用して、成功時とエラー時の両方をテストしてください"

ドキュメント生成

1. README ファイルの作成

bashCopy code# プロジェクトのREADMEを作成
codex "このプロジェクトのREADME.mdを作成してください。セットアップ手順、使用方法、貢献方法を含めてください"

2. API ドキュメントの生成

bashCopy code# APIエンドポイントのドキュメント
codex "src/api/の各エンドポイントの使用方法をMarkdown形式でドキュメント化してください"

パフォーマンス最適化

1. コードの最適化提案

bashCopy code# パフォーマンスの問題を特定
codex "src/components/UserList.tsxのパフォーマンスを分析して、改善点を提案してください"

2. バンドルサイズの最適化

bashCopy code# 依存関係の最適化
codex "package.jsonの依存関係を分析して、不要なパッケージや重複を特定してください"

高度な機能

ファイル編集の承認システム

Codex CLI は安全性を重視しており、ファイルの変更やコマンドの実行前に必ず確認を求めます。

bashCopy code# ファイルを編集する場合の例
codex "package.jsonに新しい依存関係を追加してください"

実行すると以下のような確認メッセージが表示されます：

bashCopy code以下の変更を適用しますか？ (y/n)
- package.json: 新しい依存関係を追加

yを入力すると変更が適用され、nを入力するとキャンセルされます。

設定のカスタマイズ

より高度な設定を行うことで、開発効率をさらに向上させることができます。

モデルの変更

より高性能なモデルを使用したい場合：

tomlCopy code# ~/.codex/config.toml
model = "gpt-4.1"

プロンプトテンプレートの設定

よく使用するプロンプトをテンプレート化：

tomlCopy code# ~/.codex/config.toml
[prompts]
code_review = "このコードをレビューして、改善点を指摘してください"
test_generation = "この関数のテストコードを生成してください"

実際のエラーと対処法

よくあるエラーと解決策

1. 認証エラー

arduinoCopy codeError: Authentication failed. Please run 'codex login' to authenticate.

解決策:

bashCopy code# ChatGPT Plus/Pro プランの場合
codex login

# API キーの場合
export OPENAI_API_KEY="your-api-key-here"

2. API キーエラー

vbnetCopy codeError: Invalid API key provided.

解決策:

1. OpenAI Platformで API キーを確認
2. 環境変数または設定ファイルを更新
3. 再度実行

bashCopy code# 環境変数を更新
export OPENAI_API_KEY="your-correct-api-key"

# 設定ファイルを更新
echo 'api_key = "your-correct-api-key"' > ~/.codex/config.toml

3. 使用量制限エラー

bashCopy codeError: You have exceeded your monthly usage limit.

解決策:

bashCopy code# 使用量の確認
codex --help

# より効率的なプロンプトの使用
codex "このファイルの主要な機能を簡潔に説明してください"

4. モデルエラー

vbnetCopy codeError: Model 'o4-mini' is not available for your account.

解決策:

bashCopy code# 利用可能なモデルを確認
codex --help

# 設定ファイルでモデルを変更
echo 'model = "gpt-4.1"' >> ~/.codex/config.toml

3. 権限エラー

vbnetCopy codeError: Permission denied when trying to execute command

解決策:

bashCopy code# 実行権限を確認
ls -la ~/.codex/config.toml

# 権限を修正
chmod 600 ~/.codex/config.toml

4. ネットワークエラー

bashCopy codeError: Network timeout or connection refused

解決策:

bashCopy code# ネットワーク接続を確認
ping api.openai.com

# プロキシ設定が必要な場合
export https_proxy="http://your-proxy:port"

高度な設定オプション

サンドボックスモードの設定

Codex CLI は安全性を重視しており、サンドボックスモードでコマンドを実行します：

bashCopy code# 読み取り専用モード
codex --sandbox read-only "プロジェクトの構造を分析してください"

# ワークスペース書き込みモード（推奨）
codex --sandbox workspace-write "新しいファイルを作成してください"

# 完全アクセスモード（注意が必要）
codex --sandbox danger-full-access "システム全体の変更を行ってください"

承認ポリシーの設定

コマンド実行前の承認ポリシーを設定できます：

bashCopy code# 信頼されていないコマンドのみ承認を求める（推奨）
codex --ask-for-approval untrusted "ファイルを編集してください"

# 失敗時のみ承認を求める
codex --ask-for-approval on-failure "複雑なコマンドを実行してください"

# 承認を求めない（注意が必要）
codex --ask-for-approval never "自動的にコマンドを実行してください"

便利なエイリアス設定

よく使用するオプションをエイリアスとして設定：

bashCopy code# 低摩擦な自動実行（推奨設定）
codex --full-auto "プロジェクトの改善提案をしてください"

# 特定のディレクトリで実行
codex -C /path/to/project "このプロジェクトを分析してください"

実践的な使用例

プロジェクト初期化

新しい React プロジェクトを効率的にセットアップする例：

bashCopy code# プロジェクトディレクトリに移動
cd my-react-app

# プロジェクト構造の説明を求める
codex "このReactプロジェクトの構造を分析して、改善提案をしてください"

# 必要な依存関係の追加
codex "TypeScript、Tailwind CSS、React Routerを追加してください"

# コンポーネントの作成
codex "ユーザー一覧を表示するコンポーネントを作成してください"

デバッグ支援

エラーが発生した際の対処法：

bashCopy code# エラーログを分析
codex "このエラーログを分析して、原因と解決策を教えてください"

# スタックトレースの解析
codex "このスタックトレースから問題の箇所を特定してください"

コードレビュー

コードの品質向上を支援：

bashCopy code# 特定のファイルのレビュー
codex "src/utils/helpers.jsのコードをレビューして、改善点を指摘してください"

# セキュリティチェック
codex "このコードのセキュリティ上の問題をチェックしてください"

ベストプラクティス

効果的なプロンプトの書き方

1. 具体的で明確な指示

悪い例:

bashCopy codecodex "バグを修正して"

良い例:

bashCopy codecodex "src/components/UserList.tsxの15行目で発生しているTypeErrorを修正してください。エラーメッセージは「Cannot read property 'name' of undefined」です"

2. コンテキストの提供

bashCopy codecodex "このReactコンポーネントはユーザー一覧を表示するものです。TypeScriptで型安全に書き直してください"

3. 段階的な指示

bashCopy code# まず設計を確認
codex "ユーザー認証システムの設計を提案してください"

# 次に実装
codex "先ほどの設計に基づいて、JWT認証の実装を行ってください"

セキュリティの考慮事項

1. 認証情報の管理

bashCopy code# ログイン情報は自動的に管理される
codex login

# ログアウト時の情報削除
rm -rf ~/.codex

2. サンドボックス環境の活用

bashCopy code# 安全な実行環境の使用
codex --sandbox workspace-write "ファイルを編集してください"

# 承認ポリシーの設定
codex --ask-for-approval untrusted "システム変更を行ってください"

3. 機密情報の取り扱い

bashCopy code# 設定ファイルの保護
chmod 600 ~/.codex/config.toml

# .gitignoreに追加
echo "~/.codex/" >> .gitignore

パフォーマンス最適化

1. モデルの選択

用途に応じて適切なモデルを選択：

tomlCopy code# 高速処理重視
model = "o3"

# バランス重視（推奨）
model = "o4-mini"

# 高精度重視
model = "gpt-4.1"

用途別の推奨設定:

用途	推奨モデル	代替モデル
日常的な開発	o4-mini	o3
複雑なデバッグ	gpt-4.1	o4-mini
大規模プロジェクト分析	gpt-4.1	o4-mini
学習・教育用途	o4-mini	o3

2. トークン使用量の最適化

大規模プロジェクトを扱う際のトークン制限対策：

bashCopy code# プロジェクトの特定部分のみを分析
codex "src/components/ディレクトリの構造のみを分析してください"

# ファイルサイズの確認
codex "このファイルのトークン数を概算してください"

トークン制限の対処法:

• 分割分析: 大きなプロジェクトを段階的に分析
• 重要ファイル優先: 主要なファイルから順次処理
• 出力制限: 4K トークン以内に収まるよう指示を調整

3. プロンプトの最適化

bashCopy code# 簡潔で明確なプロンプト
codex "Reactでカウンターコンポーネントを作成。useState使用、+/-ボタン付き"

# トークン制限を考慮したプロンプト
codex "このファイルの主要な機能を3行以内で説明してください"

トラブルシューティング

よくある問題と解決策

1. インストールエラー

bashCopy code# 権限エラーの場合
sudo yarn global add @openai/codex

# キャッシュクリア
yarn cache clean

2. 設定ファイルの問題

bashCopy code# 設定ファイルの構文チェック
codex --validate-config

# 設定をリセット
rm ~/.codex/config.toml
codex --init-config

3. メモリ不足エラー

bashCopy code# Node.jsのメモリ制限を増やす
export NODE_OPTIONS="--max-old-space-size=4096"

まとめ

OpenAI Codex CLI は、開発者の生産性を劇的に向上させる強力なツールです。ターミナルから直接操作できる軽量性と、AI の高度な理解力を組み合わせることで、これまでにない開発体験を提供します。

主なメリット

• 開発速度の向上: 繰り返し作業の自動化
• 学習効率の向上: コードの説明や改善提案
• バグの早期発見: 自動的なコードレビュー
• 知識の共有: チーム内でのベストプラクティス共有
• 安全な実行環境: サンドボックス環境での安全なコマンド実行
• プラン別最適化: ChatGPT Plus/Pro プランに応じた最適な機能

次のステップ

Codex CLI を活用して、さらに高度な開発ワークフローを構築してみましょう：

1. CI/CD パイプラインへの統合
2. チーム開発での活用
3. カスタムプロンプトテンプレートの作成
4. 他ツールとの連携

このツールを活用することで、あなたの開発スキルは確実に次のレベルに到達するでしょう。まずは小さなタスクから始めて、徐々に複雑なプロジェクトにも適用していくことをお勧めします。

開発の未来は、人間の創造性と AI の計算能力が融合した世界です。Codex CLI は、その未来への第一歩となること間違いありません。

関連リンク

• OpenAI Codex CLI GitHub
• OpenAI Platform
• ChatGPT Plus/Pro プラン
• Node.js 公式サイト
• Yarn 公式サイト
• Codex CLI 公式ドキュメント